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spainter_vfx /sutterstock.com

筆者はブロックチェーン技術の信奉者だ。中央集権型システムから分散型ネットワークへ移行し、高い信頼性を実現するというコンセプトは非常に説得力がある。ブロックチェーンは、ファイナンスやデジタル著作権管理、投票システム、サプライチェーンマネジメントなど幅広い分野に多くのメリットをもたらすだろう。

その一方で、ブロックチェーンが社会に普及する上で乗り越えなければならない障害が多いことも事実だ。将来的にブロックチェーンのエコシステムを構築する上で、早い段階からこれらの障害に目を向けて対策を講じる必要がある。

ここではブロックチェーンが抱える5つの課題を紹介したい。

1. 誇大宣伝

多くのメディアは、ブロックチェーン技術があたかも万能であるかのように報じているが決してそうではない。実際には、ブロックチェーンに置き換えず、既存システムのまま運用した方が理に適っている領域が多い。

人々に過度な期待を抱かせると、実現できなかった時に信頼が損なわれてしまう。真面目に仕事をしているブロックチェーン領域の起業家たちにとっては、投資家から資金を調達したり、開発したプロダクトを市場に投入することが困難になってしまう。

2. データ完全性を失うリスク

ブロックチェーンは完全性が担保され、不正や改ざんが困難だと言われることが多い。しかし、実際にはブロックチェーンには様々な種類があり、完全性の高さはそれぞれ異なる。また、現在は完全性が担保されていても、将来的には失われる可能性もある。

例えば、ビットコインネットワークのPoW(プルーフ・オブ・ワーク)システムは、特定の参加者の計算処理能力が全体の50%を超えないことを前提にしているが、それを超えてしまうと不正が可能になる。

ブロックチェーンを管理する不特定多数のノードが進化を遂げた結果、システムの完全性の前提条件が崩れることが考えられる。ブロックチェーンは登記や財産の管理、企業の財務記録などへの応用が期待されており、長期間に渡って高い完全性を保証するメカニズムが求められる。ブロックチェーンの完全性が失われる事態に陥った場合の対策についても今のうちから考えておくべきだ。

編集=上田裕資

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