ライフスタイル

2018.05.13 11:30

日本の粋を集めた最高水準の「ワイン」

シャトー・メルシャン マリコ・ヴィンヤード オムニス 2014

いま、日本産のワインに注目が集まっているが、国産ワインと日本ワインは同じものではない、とご存じだろうか? 

国産ワインは外国産のブドウや果汁を使うこともあるが、日本ワインとは、日本国内で栽培されたぶどうを100%使用して日本国内で醸造されたワイン。いわば、日本独自のテロワールを存分に活かして醸されたワインなのである。そしていま、この日本ワインがいまや海外のワインコンクールで入賞するなど、その評価を高めている。
 
流れを牽引しているのは「シャトー・メルシャン」。日本初の民間ワイン会社「大日本山梨葡萄酒会社」を前身とし、戦後にはいち早く本格的なワイン造りに取り組んだ「メルシャン」が日本ワインの個性を追求するブランドだ。

1970年に生まれたシャトー・メルシャンは長野県塩尻市の桔梗ヶ原地区で欧州系のブドウ品種メルローの栽培に着手。日本ワインといえば甲州やマスカット・ベーリーAなど日本固有の品種中心であった日本ワイン界に鮮烈な風を吹き込んだことはワイン通ならご存じだろう。

そのシャトー・メルシャンが2003年に開園した自社管理畑「椀子(マリコ)ヴィンヤード」で生まれたのが、今回ご紹介する「シャトー・メルシャン マリコ・ヴィンヤード オムニス」。

オムニスとはラテン語で「すべて」を意味するそうだが、まさに日本ワインの実力と椀子ヴィンヤードのポテンシャルを最大限に発揮すべく、ワインメーカーが厳選したキュヴェ(原酒)のみをブレンドしたスペシャルな1本である。
 
メルロー、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フランを主体としたボルドースタイルで造られたこのワインを評して、品川プリンスホテル「DINING & BAR TABLE 9 TOKYO」を担当するソムリエ水巻治氏は「日本ワインには稀有な非常になめらかでエレガントなタンニン。上質なボルドーワインに匹敵するクオリティ」と評した。

たしかに、このすみれのような蠱惑的な色合いに、シルキーな飲み心地はなかなか日本ワインで味わうことのできない出来栄えだろう。
 
この「マリコ・ヴィンヤード」は19年秋に畑から醸造まですべてを体感できるブティック(中規模)ワイナリーを新設し、「シャトー・メルシャン 椀子ワイナリー」としてオープンする計画が発表されている。今秋には「桔梗ヶ原ワイナリー」の新設も控えており、2020年を前にした日本ワインのさらなる発展が期待されている。


セパージュ:メルロー47%、カベルネ・フラン40%、カベルネ・ソーヴィニヨン13%
容量:750ml
価格:11250円(参考価格)
問い合わせ:キリン株式会社メルシャンお客様相談室 0120-676-757


DINING & BAR TABLE 9 TOKYO〜地上140mの巨大エンターテイメント



2017年12月にリニューアルオープンされた品川プリンスホテルの最上階、約2000平方メートルに及ぶ、巨大なダイニングスペース。創作西洋料理やグリル&ステーキ、DJブースを備えるバーなど9つある多彩なエリアが自慢。待ち合わせから食事、食後の1杯までを見事な夜景とともに楽しめる。

住所:東京都港区高輪4-10-30 品川プリンスホテル39F
電話:03-5421-1114(レストラン総合予約)
営業時間:コーナーによって異なります。
定休:無休

photographs by Kenta Yoshizawa text and edit by Miyako Akiyama

この記事は 「Forbes JAPAN 時空を超える、自分を超える異次元のワークスタイル」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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