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「グローバル思考」の伸ばし方

「Helping Hands」研修で完成した義手(SAPジャパン)

米ギャラップが実施した従業員エンゲージメント(仕事への熱意度)調査で、日本は139か国中132位と最下位クラス。従業員のエンゲージメントをどうやって高めるかが目下、日本企業の経営課題となっています。外資系の日本法人でも同様で、日本人が多く働く職場では、社員エンゲージメントの低さが問題になっています。

そんな中、SAPジャパンに勤める複数の友人から「仕事に取り組む意義を考えさせられた」という社員総会の話を聞きました。なんでも、「Helping Hands」と呼ばれるプログラムを体験したのだと、熱っぽく語るのです。

いったい、彼らの気持ちをそこまで動かしたのは何なのか? その社員総会を企画したSAPジャパン福田譲社長にお話を伺いました。

「何のためにこの仕事をしているのか?」自身も見失っていた仕事の意味

福田氏がSAP日本法人の社長に就任したのは2014年のこと。「Helping Hands」を導入した理由を尋ねるとまず、当時を振り返り、「業績が悪化しており、社内の雰囲気はとても悪く、社員が疲弊していた」と話してくれました。

本国ドイツは成長、成長と言っているが、「なぜ成長をしなければいけないのか?」と社員の腹落ちがなく、福田氏自身も「何のために働くのか?」という目的を見失っていたと言います。「物事を変えないといけないと顧客に説いても、当の自分たちが変えられない。そんな現場を見て、これは絶対になんとかしなければいけないと強い思いを抱いた」(福田氏)。

そこで、日本法人独自のビジョンを作ったり、社員同士の本音のトークセッションをしたり、会社に対して提案ができる場を設けたり……。また、幹部自身が率先して変わっていかなければと、役員を含む幹部社員20名で「変革セッション」と呼ぶ合宿も行ったと言います。

その時に、海外のシニアマネジメントがあるプログラムを準備していました。それが、今回社員たちの心を揺さぶった「Helping Hands」。米企業オデッセイチーム(Odyssey Teams)が提供する、チームビルディングのためのプログラムです。これを体験して仕事へ対する意識が大きく変わった福田氏は、「全社員でやりたい」と実現に向けて動き出します。

しかし、この研修は非常に高額なため(1セット約250ドル、社員全員が参加すると数百万円)、当時の財務状況では研修費が捻出できずに断念。まずは業績改善にフォーカスし、2017年に業績が回復したことを受け、2018年の社員総会でこの研修の実現に至ったと言います。

文=秋山ゆかり

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