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(Photo by Chesnot/Getty Images)

4月3日、米ニューヨーク証券取引所に上場を果たしたスポティファイが、同社の頭痛のタネである著作権がらみのトラブルを解消するスタートアップ企業を買収した。

スウェーデン本拠のスポティファイは、サンフランシスコに本部を置く「Loudr」を買収した。Loudrの公式サイトによると同社は「音楽著作権のビッグデータ企業」で、デジタル音源や携帯の着信サウンド、CDやレコードの配信権利処理を自動化するという。

Loudrは今後、楽曲に限らず音楽ビデオなどの様々な派生プロダクトのストリーミング履歴を追跡し、権利保有者らに適切なロイヤリティを支払うプロセスを管理する役割を担うとみられる。

楽曲のストリーミング配信にあたり、正当な権利者を見つけ出し、個々の楽曲に適正な料金を支払うための作業は膨大な業務であり、スポティファイなどの事業者らは大きな困難を抱えていた。

不十分なデータや誤ったデータが原因で、莫大な額のロイヤリティ未払いになったり誤って支払われるケースも発生し、スポティファイを相手取った訴訟も起きている。ニュースサイト「Variety」は今年2月、ニール・ヤングやトム・ペティの楽曲を管理する「Wixen Music」がスポティファイに対し16億ドル(約1700億円)の損害賠償訴訟を行ったと報じていた。

訴えが認められればスポティファイのブランドイメージが毀損し、莫大なコスト負担を強いられることになる。楽曲の著作権処理は極めて困難な任務であり、スポティファイはその問題の解決に向けてLoudrの力を借りようとしている。

Loudrはスポティファイが2018年に入って初めて買収した企業となった。同社は昨年、5社を買収しており、2016年の4社を上回った。

今回の買収額は明かされていないが、今や上場企業となり膨大な資金を抱えるスポティファイが、今後さらに新たな買収に乗り出しても不思議ではない。今後の事業拡大に必要なものであれば、スポティファイはどんな企業でも傘下に収めたいと願うはずだ。

編集=上田裕資

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