「起業には興味ない」人が才能を無駄にしている5つのサイン

Olivier Le Moal / shutterstock

以下は、読者のトレバーから寄せられた便りと、それに対する私からの回答だ。


私はこれまで、成功したスタートアップ企業3社で働いてきました。自分の仕事ぶりは優秀だと自負しています。

「いつ自分の会社を立ち上げるの?」とよく言われますが、起業には興味がありません。自分で事業のアイデアを考え、投資家を探して従業員を雇ったりはしたくないのです。自分の仕事をこなして帰宅する生活が好きで、ビジネスオーナーやCEOのように気を揉むのが嫌なのです。

同時に、私の働きによって他の人々が非常に裕福になっているのは間違いありません。最後に働いたスタートアップは12月に買収されましたが、資金が集まり製品が成功したのは、私の働きに依るところが大きいです。

新しいオーナーから仕事のオファーを受けましたが、断りました。新しい街へ引っ越したくないからです。ストックオプションを持っていなかったため、買収に絡む利益も得ていません。もらったのは2か月分の退職手当だけでした。

私はどうしたらよいでしょうか?


トレバーへ

年齢と経験を重ねるにつれ、自分の仕事が他人の成功へどれだけ貢献しているのかが簡単に分かるようになる。自分はそれでいい、という人もいる。自分の仕事をするだけして、脇へ置いておく。そして他の人に大きな決断を委ねるのだ。ただ中には、他人を裕福にするために自分の時間とエネルギーを使うことにいら立ちを感じ始める人もいる。

私は、社長にならずに従業員でいれば「ビジネスに気を揉む」必要はないというあなたの考えに疑問を呈したい。最近では、組織に雇われた従業員であっても、少なくとも少しは「気を揉む」必要がある。他の誰かが責任を持てば全員が何の問題もなく働ける、と決めつけることはできない。

CEOが全てを熟知しているとか、優れた判断力を持っているとは必ずしも言えない。全てのCEOが正しい決断を下しているのであれば、倒産する企業はゼロになるだろうが、実際には企業は日々潰れていっている。会社の収益を上げる責任が他の誰かにあるからといって、会社は安泰だと思い込んでぐっすり眠ることはできない。

あなたは、自分のキャリアを事業と同じようにマネジメントすべきだ。自分のキャリアはビジネスなのだ!
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編集=遠藤宗生

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