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ネナ・ストイコビッチ IFC(国際金融公社)副総裁

世界銀行グループのひとつであり、途上国の民間セクター支援を行っている国際金融公社(以下、IFC)。IFCでは多くの国のあらゆる分野に関与し、性差別の問題や男女平等にも包括的に取り組んでいる。

日本で開催している国際会議WAW!(World Assembly for Women)のために来日していたIFC副総裁のネナ・ストイコビッチ氏に女性の活躍支援について聞いた。


IFCにとって、女性起業家への支援は数ある取り組みのうちでも、重要なものです。私たちは、途上国に約800もの現地銀行のネットワークをもち、それぞれの国において女性が市場へ参加しやすくするための支援や、女性起業家のためのファイナンスを実施しています。

ファイナンスへのアクセスなしに事業を継続することはほぼ不可能ですよね? 推計によると、世界全体で登記されている正規事業のうち30%以上が女性が経営する事業だそうです。それにもかかわらず、途上国では、女性が経営する中小企業の70%が金融機関から融資を受けられないという現状があるのです。

途上国の支援はブレンデッド・ファイナンスで

私たちは、2008年から“Banking on Women”というプログラムを立ち上げ、世界中の40以上もの現地銀行を通して、16億ドルの融資と技術援助を行い、10万人以上の起業家を支援してきました。そして、さらに新しい取り組みをG-20会議の際に立ち上げました。「女性起業家資金イニシアティブ(women entrepreneurship financing initiative、We-fi)」と呼んでいますが、日本を含む14もの政府から頂いた3億4000万ドルの無償のグラント資金をもとに、国際金融機関や民間から、さらに10億ドル以上もの資金を動員することを目標としています。

これにより、多くの国における女性の資金アクセスへの制約や障害を取り除くことができます。この無償の資金とIFCや民間投資家の商業融資(Commercial Lending)を組み合わせた融資を「ブレンデッド・ファイナンス(混合融資)」と呼んでいます。無償の資金を使うことにより、地元の銀行が融資しやすくなれば、女性向けの商業的な融資を約5倍にも増やすことができると思います。



今後の数年間には、途上国における膨大な人数の女性起業家に対し、数十億ドルの融資をする予定ですが、これでも、本当にニーズに比べればまだまだ小さな金額です。途上国の女性に対する資金の不足は年間約3000億ドルもあるのです。この新しいアプローチを通して、女性向けのブレンデッド・ファイナンスと技術支援などを組み合わせ、女性のために、より大きな機会が創られることを願っています。

構成=星野陽子 写真=寺内暁 

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