1. 口頭試験を受ける生徒のような受け答えで、1問答えるごとに黙り込んで次の質問を待ち、椅子と一体化する。これは絶対にダメ! あなたはプロフェッショナルだ。できるなら、相手に質問を返すような形で回答すること。例えば「ファイル・マスターですか? 何年か前に使ったことがあります。私が今使っているファイル・マネジャーとよく似ています。御社ではファイル・マスターをどのように使用していますか?」というように。
2. 面接官に「私は適任だと思いますか?」や「採用の見込みはあるでしょうか?」などと尋ねる。面接官が今どう思うかを聞いてどうするのか? 面接内容を検討する時間もまだとれていないし、別の候補者との面接が控えているかもしれない。自信に満ち、相手に安心感を与える候補者は「私を気に入ってくれましたか?」とか「面接は上手くいったでしょうか?」などとは聞かない。
3. 面接官に「本当にこの職に就きたいです」とか「この仕事が必要です!」と言う。
4. 質問されたある特定のことに関する経験がない時、「そのツールはまだ使ったことがありませんが、私は物覚えが早いです!」と言う。相手に媚びへつらえば、良い上司を遠ざけ、ダメな上司を引き寄せてしまう。
5. 面接官を喜ばせるためにすべての感情エネルギーを使う。それはゴールではない。優れた企業は、面接官を喜ばせることに全力を尽くすような候補者は雇わない。そうではなく、自分自身の言葉で話すこと。面接官の顔に困惑や不満の表情が浮かんでも問題はない。話し相手を心地よい麻痺状態に置いておくよりも、何かを考えさせておく方がよい。面接で面接官の頭を働かせることができなければ、相手に自分の印象は残らない。雇われるのは、面接官に頭を使わせた他の候補者だ。
これは新たな始まりだ。私たちは一歩ずつ、共に力をつけようとしている。これは一つのプロセスだ。人脈作りのために誰かをコーヒーデートに誘う時と同じ態度で採用面接に臨めるようになるまでには、少し練習が必要だろう。
最終的に採用面接はあなたにとって、カフェの代わりにオフィスでコーヒーデートをするようなものになる。目指すべき場所はそこにある。「採用面接は大したことではない」と思えるようになろう。
あなたは、採用プロセスで自分が思う以上に大きな力を持っている。ただしその力を手にするには、どんな面接にもありのままの自分で臨み、面接官の顔色をうかがわないようにできなければいけない。面接官には面接官の、求職者には求職者の道がある。あなたと一緒に働く価値のある人は、あなたを理解できる人だけだ!