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世界を目指す「社内発イノベーション」事例

近年、日本ではオープンイノベーションが盛んに行われているが、他国ではどうなのか?協業もスムーズで、新規事業も醸成されているのか?2020年先進国入りを目指すマレーシアのIT都市・サイバージャヤで世界中からスタートアップを募集し、育成からASEAN地域でのビジネス展開まで支援する「MaGIC(Malaysian Global Innovation & Creatibity Centre)」に着目。同センターのプログラムディレクター、タヌージャ・ラジャに実状を語ってもらった。


──MaGICでの取り組みを教えてください。

MaGIC Adcademyでほぼ毎日アントレプレナーが必要なスキルを養える授業やワークショップを開催しています。また、「MAP(Malaysian Accelerator Program)」「GAP(Global Accelerator Program)」という2種類のアクセラレータプログラムも運営しています。前者は必ずしも事業化の対象ではないソーシャル分野、後者はグローバルな分野のビジネスプロジェクトを取扱っています。

採択されたスタートアップはMaGICのスタッフから週次のメンタリングを受けたり、ボランティアのメンターと隔週でディスカッションしたりしています。そのうち社会を変えるためのプロジェクトがより持続的であるために事業性・収益性があったほうが良いと考えるようになり、いまではMAP・GAPを統一してプログラムを設けています。

──日本のスタートアップはGAPプログラムに参加しているのですか?

2、3社参加しています。もっと来てほしいところですが、コミュニケーション面で課題があるようです。翻訳者をこちらでアサインしたものの、聞く一方になってディスカッションできず、意思疎通が図れなかったことがありました。

──スタートアップを選ぶ条件は何でしょうか?

3つあります。1つめはMVP(Minimum Viable Product)をもって市場性・トラクションをたてているか。2つめはASEAN地域でのビジネスかどうか。最後に、インタビューを通じて十分なパッションがあるか、当該ビジネスを成功させるに値する経歴を持っているか、プログラムへコミットする気が十分に感じられるか等見ています。


MaGIC(Malaysian Global Innovation & Creatibity Centre)プログラムディレクター タヌージャ・ラジャ

──マレーシアのファウンダーは多様で熱意に溢れていますね。今回訪れて驚きました。

職務・分野を特定させて集めるべきか議論したこともあるのですが、彼らは異なったバックグラウンド同士で協業することが好きだ(love)と気づき、多様性を重んじた形をとっています。

──スタートアップがMaGICのプログラムに参加するメリットを教えてください。

2つあります。1つはソフトウェア・サービスの利用権利です。私達が契約しているAWSやチームのTシャツをつくるサービス等を無償もしくは格安で利用できます。もう1つは私達の強力なネットワークです。政府機関として国内のメディア、銀行、病院、航空会社等主要なプレイヤーを紹介できます。

文=木村忠昭

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