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testing / shutterstock.com

先日、中国テンセントの時価総額が5000億ドル(約56億円)を突破。香港市場に上場するテンセントの時価総額は、フェイスブックを抜いて世界5位につけ、4位のアマゾンに迫ったことが世界的ニュースとなった。

メッセージアプリ「WeChat」の運営元として知られるテンセントは先日、中国消費者の獲得を目指す米国企業向けの広告ソリューションの提供を発表。米国内にサポートチームを置き、米国ブランドが中国人消費者にダレクトに訴求できる手段を提供しようとしている。

筆者はテンセントの国際部門のバイスプレジデントを務めるスティーブン・チャンに、同社の取り組みについて聞いた。

──米国企業が中国の消費者向けにマーケティングを行う上で、最大の課題と言えるのは?
ほとんどの中国人はアメリカのSNSに親しみがない。米国に滞在中の中国人旅行者にアピールしたい場合、WeChatのような中国のSNSを通じて行うのが適切な選択だ。WeChatの月間アクティブユーザーは9億6300万人に達している。また、ユーザーのモバイルの利用時間の55%以上をテンセントのアプリが占めている。

──中国消費者の心をとらえるために必要な心構えは?
海外の各ブランドは独自のストーリーを中国に伝えようとしている。それと同時に、現代の中国人は海外への関心を高めている。テンセントの果たす役割は、WeChatやQQといったプラットフォームを通じて、ブランドと消費者が交流する場を提供していくことだ。

──ニュースやコンテンツを通じて、中国人消費者にアピールしたい場合、どのようなプラットフォームがあげられるか?
テンセントは多様なサービスを通じ、コンテンツが生み出され、それが流通していくことを促進している。WeChatはメッセージングにとどまらず、世界中で利用されるライフスタイルアプリになった。また、「テンセントビデオ」や「テンセントニュース」等のメディアに加え、音楽ストリーミングでは「QQ Music」や「JOOX」がアジア圏で人気のサービスとなっている。さらに「TencentPictures」では映画の製作も行っている。コンテンツを通じて消費者と新たな関係を構築していきたい。

──現状で進行中の米国企業との取り組みは?
私はテンセントの国際部門担当として様々な米国企業のマーケティング担当者らと緊密な連携をとり、彼らのニーズのヒアリングを行っている。そして、彼らが中国に進出する上で我々がどのような役割を果たせるか、米国に置いたテンセントのチームとも話し合っている。コストを抑えつつ、最大の効果が出せる広告戦略を考えるのは非常にエキサイティングな任務だ。

──VRのような新たな手法への取り組みは?
VRはブランド側にとっても消費者側にとっても、非常に魅力的なツールになると考えている。ただし、現時点でアナウンスできる具体的取り組みはない。

──中国のテクノロジー分野のイノベーションは、今後どのような領域に進んでいくと考えるか?
私個人は中国のイノベーション全般を語るのに最適な人物とは言えないと思う。ただし、テンセントのイノベーションに対する考えは、まずはユーザー第一の姿勢。さらに、リスクを恐れず新たなプロダクトを投入し、未来を切り拓いていく姿勢だ。

編集=上田裕資

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