調査では米国の成人を対象に、自然災害から犯罪、個人的な心配事に至るまでの80項目について、それぞれに対する「不安感」の程度を尋ねた。1207人から得た回答をまとめた結果、2位以下に大差を付けて今回の1位となったのは、「政府関係者の汚職」だった。この問題を「懸念している」「非常に懸念している」と答えた人は、回答者の74.5%に上った。
全体として、今年のランキングはドナルド・トランプの大統領就任がもたらした政情の不安定さと不透明性を反映したものとなっている。医療保険制度改革法(オバマケア)の撤廃・代替法案、通称「トランプケア」を巡る嵐は依然として国内を吹き荒れており、ランキングの2位に入ったのは、この問題だった。
また、トランプが温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」からの離脱を決めたことを受け、地球温暖化・気候変動と大気汚染に不安を感じる人はそれぞれ、48%、44.9%に上った。
国際問題に関しては、北朝鮮との間で高まる緊張を懸念する人が最も多かった。新たな世界大戦に巻き込まれることや、北朝鮮による核兵器の使用を挙げた人も多くなっている。以下、「米国人が今最も恐れていること」の上位10項目を紹介する(数字は各項目について「非常に懸念」または「懸念」していると答えた人の割合)。
1位: 政府関係者の汚職/ 74.5%
2位: オバマケア(医療保険制度改革)撤廃・代替法案(トランプケア)/ 55.3%
3位: 海洋・河川・湖の汚染/ 53.1%
4位: 飲料水の汚染/ 50.4%
5位: 将来のための蓄えの不足/ 50.2%
6位: 高額の医療費/ 48.4%
7位: 世界大戦の勃発と米国の関与/ 48.4%
8位: 地球温暖化・気候変動/ 48.0%
9位: 北朝鮮による兵器使用/ 47.5%
10位: 大気汚染/ 44.9%