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NYgraphic / shutterstock.com

企業にとって、社名変更は一大事だ。重要なブランド知名度を失い顧客を困惑させ、自らに差し迫った危険を招く可能性がある。

米フォーチュン誌に以前に掲載された記事は企業の社名変更について、次のように述べている。

「そのブランドにとって善かれあしかれ、企業が戦略を展開する中で、社名が変更されることはある…テクノロジーから防衛まで、さまざまな業界の企業がリブランドを行ってきたが、それらは単に事業を危険にさらしただけだった」

この記事にもあるように、社名変更は企業の戦略的な方向転換が理由の場合もある。「クラフト」が「モンデリーズ」に変更されたのがその例だ。また、「グーグル」が「アルファベット」となったように、自社に対する人々の認識を変えたい経営陣の意向が理由の場合もある。一方、「フィリップ・モリス」が「アルトリア」に変更されたように、過去に犯した過ちの一部を隠したいというのが動機のこともあるだろう。

「コーチ」の「タペストリー」としての再生は恐らく、これら3つの全てが少しずつ含まれた理由によるものなのだろう。ビクター・ルイス最高経営責任者(CEO)は、ブランド名として高い認知度を得ていたシューズブランドの「スチュアート ワイツマン(Stuart Weitzman)」とファッションブランド「ケイト・スペード」の買収により、「コーチ」の名はもはや自社の目的にかなうものではなくなったと説明している。

新たな企業形態を構築

タペストリーが目指すのは、LVMHモエ ヘネシー・ルイ ヴィトン・グループ、ケリング(傘下ブランドはグッチ、サンローランなど)、リシュモン(同カルティエ、ヴァン クリーフ&アーペルなど)が築いてきた欧州型のモデルにならった企業グループの構築だ。

その新たなコングロマリットには、新しい社名が必要だった。そして、欧州の各グループと同様のかたちで、タペストリーの下ではコーチとスチュアート ワイツマンのブランド名が維持されることになる。フォーブスの寄稿者であり、小売業界のニュースを伝えるザ・ロビン・リポートの創業者ロビン・ルイスによれば、「ブランドのポートフォリオを構築しようとするルイスCEOの考えは正しい」。さらに、こうした同CEOの考えは、「同社が今後もさらなる企業買収を行っていくことを示唆している」という。

編集=木内涼子

 

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