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AI情報プラットフォーム「AI Open Innovation Lab」

Photo by iStock

日本初となる人工知能(AI)の展示会「AI・人工知能EXPO」が今年6月、東京ビッグサイトで開催された。会場にはさまざまなAI製品が展示されたが、なかでもNTTレゾナントが開発を進める「オシエル」が一際大きな注目を集めていた。

オシエルは「恋愛カウンセラーAI」。つまり、恋愛に関する悩みや相談に答えてくれる恋愛特化型AIサービスだ。同社が運営する掲示板gooと連動し、過去に掲示板に書き込まれたQ&Aの中から、相談に最適な回答をユーザーに届けてくれる仕組みとなっている。

はっきり言ってしまうと、オシエルのAIの使い方はそれほど目新しいものではない。AIアシスタントやチャットボットの用途を、恋愛というカテゴリーに限定したというだけの話だ。とはいえ、人間の最大の関心ごとのひとつである、恋愛に的を絞ったAIサービスが本格的に登場してきた事実は、人々の生活と密接な領域にAIが進出するきっかけになるものとして注視する必要があるかもしれない。

恋愛は人間の本能的行動であるとともに、経済的観点から見たときには大きなビジネスの“場”でもある。例えば、市場調査会社Marketdata LLCが発行している「米国のデートサービス産業」という資料では、米国のデートサービス市場規模が約25億ドル(約2750億円)と見積もられている。

ここで言うデートサービスには、オンラインチャット、オフライン環境における結婚・出会いマッチング、独身者カップリングパーティー、デートコーチ(異性との付き合い方を指南するビジネス)などが含まれている。だが、厳密に言えば、恋愛市場はそれだけにとどまらないだろう。

「パートナーへのプレゼント購入」「旅行」「結婚式」などの消費行動まで含めれば、さらに市場規模は大きいはず。正確な統計はないものの、その事情は日本においても同様で、潜在的な市場は数兆円規模とも言われている。そんなビジネスの鉱脈である恋愛市場において、AIはどのように使われ始めているのだろうか。

疑似恋愛やマッチングに利用され始めたAI

恋愛xAIという分野で見たときに真っ先に思い浮かぶのは、前述した「恋愛相談」だ。精度の良し悪しはあれ、人に言いにくい悩みを相談する相手としてAIアシスタントは最適。求める答えが返ってこなかったとしても、悩みを吐き出すだけで楽になるという人々は意外と多いのではないだろうか。

次に「AI彼氏」「AI彼女」とやりとりができる「疑似恋愛アプリ」も密かな人気を得ているようだ。女性が抱えるAI彼氏への需要をレポートした恋愛情報サイト「PROLO」記事には、以下のような利用レビューが掲載されていた。

──AIとの会話の面白いところは、それなりに会話として成立するしっくり感。もしくは「微妙に噛み合わない」ところであったり「突拍子もない返答」でもあったりするわけですが、何よりも「既読スルーしない」「傷つけるようなことを言わない」という安心感が、人々を惹きつけてやまないのでしょう(2017年1月8日付)

なお、日本で人気のAIチャットボットと言えば、マイクロソフトが提供する女子高生AI「りんな」が代表的だ。彼女は恋愛相談と疑似恋愛のふたつの用途で人気を博しているという。今後、恋愛に特化した「擬人化されたAI」は続々と登場するはずである。

編集=出水鴻正

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