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2016.10.03 07:00

市場規模6兆円の中国保険業界 P2P型「助け合い保険」も急増 


各国で進む「助け合い」型保険

だが加入者同士で支えあうモデルを収益につなげている企業は世界中にたくさん存在する。セコイア・キャピタルから1,300万ドル(約13億円)の出資を受けたアメリカのP2P型保険会社Lemonadeは、9月21日に初めての商品となる住宅保険を発表した。対象となるのはモバイルデバイスで保険を購入できるニューヨーク在住者だ。

ロンドンでは2013年にP2P型自動車保険会社のGuevaraが、ベルリンでは2011年に個人向け保険および災害保険を専門とするFriendsuranceが立ち上がった。「世界的にさまざまな発展を遂げている分野であり、中国での現象はその一部に過ぎません」とWongは言う。

だが西欧諸国の消費者がP2P型保険を受け入れているのに対し、中国の消費者は慎重だ。「P2P型保険は必ず保険市場に大きな影響をもたらすことになりますが、まだこの形の消費習慣に消費者が慣れていない段階です」とLiは説明する。

最近のボストン・コンサルティング・グループ(BCG)のレポートによると、中国の消費者は商品に不満があっても大企業を信頼する傾向がある。そういった考え方を変えるため、中国のインシュアテック企業は若い世代をターゲットにしている。衆安保険が成長したのも若い層のおかげだ。

衆安保険のCFOであるJohn Biは「80年代から90年代に生まれた若い世代をターゲットにしています」と語った。

編集=上田裕資

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