研究ではほかにも、次のようなことが判明した。
・生徒と親たちは、紛らわしいパッケージのスマートスナックについては、通常版と味や購入目的はあまり変わらないと評価。だが通常版とパッケージが異なるスマートスナックについては、通常版よりも味が劣ると評価した。
・研究の参加者の多くは、紛らわしいスマートスナックが一般の店舗でも販売されているのを見たことがあると勘違いしていた。
・また参加者たちは、紛らわしいスマートスナックや各ブランドの通常版商品を販売している学校について、生徒の健康や安全に対する意識がより低いと評価した。
最大の問題は、通常版よりもわずかに栄養面で優れているスナックが、子どもたちの「より良い食生活と長期的な健康」につながるかどうかだ。
「学校で紛らわしいスマートスナックを販売することは、ブランドにとっては利益になる可能性が高い。だが子どもたちの総合的な食生活の改善にはつながらない可能性があり、学校が優れた栄養バランスを教え、また示す能力を損なうことになる」とハリスは言う。
所見に基づき、研究チームはスマートスナックの基準について考えられる以下のような改善を提言した。
・米農務省が各ブランドに対して、スマートスナック版商品のパッケージを、通常版とは明確に区別できるようにするよう求める。
・農務省が各ブランドに対して、栄養面でより劣る通常版ブランドを学校の外で若者に宣伝・販売しないことを条件に、学校内でのスマートスナック商品の販売を認める規制を設ける。
・個々の学校区も地元の学校において、上記2つの規定のいずれかを設けることができる。
研究チームは、真に理想的なのは、学校の給食管理業者がジャンクフードの“微調整版”ではなく、新鮮な果物や野菜、低脂肪の乳製品やナッツ類を学校でのおやつに取り入れることだとしている。
アメリカの全ての学校が、加工食品ではないそれらの食品のみを販売するようになる日を想像できるだろうか。そうなれば革命的であり、それこそが2010年に制定されたHHFKAの趣旨なのだ。