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デジタルとアナログ双方の面から見る、犯罪、プライバシー問題、セキュリティを担当。

Charles Ommanney /gettyimages

IoTデバイスの検索エンジンを提供する「Qadium」の共同創業者であるティム・ジュニオは、元CIAのアナリストだ。CIA時代は他国からのサイバー攻撃を監視する業務に従事していた。2014年にはDARPA(アメリカ国防高等研究計画局)の依頼で政府関連サーバーの脆弱性を洗い出し、わずか2行のコマンドで欧米のネットワークのパフォーマンスを大幅に低下させたり、広範な地域でネットが利用できなくなるようにすることが可能であることを突き止めた。

「インターネットはみんなが思う以上に壊れている。毎日機能していることが不思議なくらいだ」と彼は話す。

インターネット上の不備に大きなビジネスチャンスを見出したジュニオは、DARPAの仲間3名とQadiumを立ち上げた。同社のビジネスは、インターネットに接続されたサーバーやルーター、防犯カメラ、発電所の制御システムなどの動作状況を監視し、悪意のあるハッカーよりも先に脆弱性を発見し顧客企業に報告することだ。

大物投資家ピーター・ティールも出資

同社はこのほど、大手ベンチャーキャピタルNEAのスコット・サンデルが主導したシリーズAラウンドで2000万ドルを調達した。フォーブスが独自に入手した情報によると、以前にはフェイスブックの取締役でもある大物投資家のピーター・ティールや大手ビッグデータ企業のPalantirから600万ドルのシードマネーを受け入れているという。サンデルもティールも、フォーブスが公表している「最も活躍したベンチャー投資家100人(Midas list)」リストの常連だ。

QadiumのCEOを務めるジュニオは現在32歳。テック系スタートアップのメッカであるサンフランシスコに在住している。CTOはマット・クラニングが、会長はショーン・マグワイアーがそれぞれ務めている。(前CEOで共同創業者のジョー・マイアーロウィッツは健康上の理由で退職している。)彼らは、自らを「IoTデバイスのグーグルストリートビュー」と称している。「マス・スキャンニング」と呼ばれるウェブスケールのセンシングを行う企業としては、これまでになく包括的で顧客重視のサービスが特徴だという。

過去3年間、Qadiumは世界中に分布したサーバーから膨大なデータを収集することに徹し、インターネットに接続した数億台分のデバイスのデータベースを構築した。同社が開発したIoTデバイスの検索エンジンとも言える「Expander」を使えば、これまで知らなかった自社のネットワークに関する情報や、ハッキングの脅威に晒されているデバイス、機能していないファイアウォール、許可していないソフトのインストールなどを把握することができる。対象顧客は政府機関や民間企業で、年間利用料は最大100万ドルだという。

編集=上田裕資

 

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