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(Photo by Justin Sullivan/Getty Images)

電気自動車(EV)メーカー、米テスラ・モーターズは過去に何度も、約束の期限を守れないことがあった。だが、5月18日に発表した約14億ドル(約1,540億円)規模の公募増資は、同社がこの“習慣”を断つ手助けになるかもしれない。

テスラが証券取引所に提出した目論見書によると、同社は680万株の新株発行で調達する資金により、2017年後半の発売を予定している新型セダン「モデル3」の生産を加速させる。また、2020年に達成を目指していた全モデルを合わせた年間生産台数50万台への引き上げ時期を繰り上げ、2018年末とする。

同社のイーロン・マスクCEOは公募増資と同時に、550万株を購入するオプションを行使。それに伴う税負担分に充てる資金を調達するため、保有株のうち約280万株を売り出す。このほか、引受会社がオプションを行使した場合には、発行株数は824万株になり、これらを合わせると今回の調達額は、17億ドルを上回る見通しだ。なお、マスクがCEO保有する同社株は、2,960万株から3,110万株に増えるとみられる。

今回の公募は、テスラとしては過去最大の規模。同社は2010年の新規株式公開(IPO)で2億2,600万ドル、2015年8月の増資で6億5,200万ドルを調達した。さらに、2013年と翌年には転換社債の発行により、それぞれ6億ドル、20億ドルを調達していた。

投資判断は「買い」に

米ゴールドマン・サックスは同日、テスラの投資判断を「ニュートラル(中立)」から「バイ(買い)」に引き上げた。

ゴールドマンのアナリスト、パトリック・アーチャムボールトはテスラが増資計画を発表する直前、同社が生産台数を2018年内に年間50万台に引き上げるなら、その実現には75億ドルが必要だと指摘。そのためには計上する利益などのほか、新たに約10億ドルを調達しなくてはならないだろうとの見解を示していた。

今回の増資でその調達が可能になる見通しであることが、投資判断の引き上げにつながったとみられる。ただし、アーチャムボールトは一方で、テスラの株価は年内、「上昇につながる新たな材料が乏しくなる可能性がある」と警告している。

同社の株価は今年2月に大幅に下落したが、その後は上昇が続いている。マスクCEOがこのタイミングで増資を決定したことは、納得がいく判断だといえるだろう。

テスラの販売台数は、デトロイトの大手自動車メーカーに比べればごくわずかだ。だが、それでも時価総額は約280億ドルに上り、ゼネラル・モーターズ(GM)やフォードの時価総額およそ500億ドルの50%程度に迫っている。

編集 = 木内涼子

 

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