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アドテク、企業、ベンチャーキャピタルやニューヨークのベンチャー企業について執筆するスタッフライター

Kivaの共同創設者マット・フラネリー (Photo by Brendan Hoffman/Getty Images for Capital One)

途上国の貧困解消を目指すマイクロファイナンスの「Kiva」は2005年、マット・フラネリーにより設立された。フラネリーは当時を振り返り、「最初はNPO機関を立ち上げることになるとは考えていなかった」と言う。

P2P融資のプラットフォームとして始まったKivaは現在、世界80ヵ国で銀行から見放された貧困層や小規模事業者に融資者を紹介し、総額8億ドル(約900億円)を貸し出している。Kivaは新たに「支店を持たない銀行(branchless bank)」というコンセプトのもとに新たなビジネス、「ブランチ」を立ち上げ、アンドリーセン・ホロヴィッツやコースラ・インパクト・ファンド、フォーメーション8から、総額920万ドル(約10億3000万円)を調達した。

ブランチの社員はサンフランシスコに6名。ケニアで働く社員は現在30人以上を数えるが、この資金を得たことでビジネスを更に拡大。タンザニアやウガンダでも事業をローンチする。

「現在はまだ銀行という形態ではありませんが、一から信用を築く努力をしていきます」とフラネリーは語る。

ブランチは当面はアプリで申し込む小口の貸付からスタートする。ユーザーのデータを収集し、SNSにおける人脈や返済実績等を考慮に入れ、最適なローンのタイプを探る。一年で数ドルから500ドル程度の小口のローンに留まらず、更に大口で長期の貸し付けも可能に出来ると考えている。

フィンテックのスタートアップは、貸付資金として巨額の借り入れをする必要がある。フラネリーは、調達した資金を投じ、まずデータを集めることで、ブランチが成長を遂げることができると考えている。「試験段階だった昨年は、貸付件数を5000件程度と見込んでいましたが、実際にはそれが数十万件にも上りました」

ブランチは、アンドリーセン・ホロヴィッツのパートナー、アレックス・ランペルが最初に手掛けた案件のひとつだ。昨年Visaに買収されたEコマース決済会社TrialPayのCEOだった彼は、昨年8月にホロヴィッツで現職に就いた。

発展途上国の人々に対する小口の貸し付けを行う企業はブランチだけではない。ケニアでは、InVentureも同様のビジネスを展開している。コースラ・インパクトのマーク・ストローブは、ブランチについて「人々が常に必要とする頼れるツールになることを目指しています」と語る。

ここ数年、マイクロファイナンスの分野でも競争は激化しているが、フラネリーは「この世界は、ウーバー対リフトというような構図にはならないでしょう」と述べる。

「ブランチを大規模なビジネスに育てることにより、世界中の誰もが送金や支払い等の手続きを手軽に行えるようになります。それがブランチの最終的なゴールです」

編集=上田裕資

 

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