ガーディアンは、政府が先ごろ発表した国家インフラ整備計画(National Infrastructure Delivery Plan)の内容から、「政府がバッテリー式電気自動車の開発に向け、ダイソンに約1億7,400万ポンド(約282億円)の公的資金を投入」することが「偶然に」判明したと報じている。
これにより、ダイソンの本社があるイングランド・ウィルトシャー州のマルムズベリーの周辺地域には、エンジニアリング分野を中心に500人以上の雇用が創出される見通しだという。同紙はさらに、ダイソンが昨年10月、固体電池技術の研究開発を進める米サクティスリー(Sakti3)を9,000万ドルで(約101億円)で完全子会社化したことにも言及している。
同社の創業者であるジェームズ・ダイソン卿は2014年、「未来の製品」の発売に向け、15億ポンドを研究開発に投じる考えを表らかにしていたとされる。同氏はさらに、2018年までに100品目を超える新商品を市場に投入するとの非常に高い目標を掲げているという。
この点については、同社の今後の見通しは明るいといえる。最先端の電気モーターを搭載したダイソンの掃除機、羽根のない扇風機、ハンドドライヤーは同時に斬新なデザインも兼ね備えており、家電製品をディスプレー可能なものに変化させた。高価格でも売れる製品だ──「掃除機」を「ホームコンピューター」に、「電気モーター」を「オペレーティングシステム」に置き換えてみると、まるでアップルのことを語っているようにも聞こえるではないか。今後の展開に注目したい。