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Pablo Inones / Shutterstock

1兆6,000億円余りが日本の音楽ソフトの産業規模だといわれている。小売り換算した場合の推計値だ。CDや音楽配信、テレビ・ラジオの音楽番組、ライブ・コンサート等々が思い浮かぶが、それらのなかで断トツのものがある。カラオケである。

市場規模は6,000億円を超えて、音楽ソフト産業の4割近いシェアを占めている。CD・レコードは3,700億円にとどまる。

米国ネバダ州のリノから南下して州都カーソンシティに向かう夜道だった。平坦な大地はどこまでも暗い。ほんのり明かりが灯る辺りは古びたガソリンスタンドだった。その一角に寂れた小さな酒場が開いていた。怖いもの見たさに一歩店内に入って驚いた。

狭いボックス席は満員で、テンガロンハットの大男がマイク片手に熱唱中なのだ。それも演歌である。モニター画面には着物の女性が切ない表情で畳の部屋にたたずんでいる。一時代前のカラオケ画面だった。

アジアではカラオケは遊興の標準コースになっている。だが、ネバダの荒野にまで歌声が響いている事実を前に、改めてそのグローバルな普及に瞠目した。

日本は音楽大国である。国際レコード産業連盟の資料によると、2014年の音楽売り上げは26億ドルと米国の49億ドルに次ぐ世界第2位、世界シェアは18%である。

ところが、国内の音楽産業は長期低迷に悩まされている。レコード類の生産金額はピークだった1998年の6,075億円から、14年には2,542億円まで6割の激減である。CDもテープも売れないのだ。テレビの音楽番組もめっきり見なくなった。パソコンやスマホの普及、それに少子高齢化が大きな要因だ。

音楽産業は音楽機器や放送など関連産業のすそ野が広い。これらを含めた音楽関連産業の規模は3兆円余りと推計されている。規模が2倍になればGDPを0.6%押し上げる計算になる。音楽関連産業を活性化することが日本の成長戦略への寄与になる。

ポイントは二つだと思う。

川村雄介 = 文

 

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