今年のグラミー賞で最も注目を浴びるのはテイラー・スウィフトになりそうだ。テイラーは今回のグラミーで「ソング・オブ・ザ・イヤー」「レコード・オブ・ザ・イヤー」「アルバム・オブ・ザ・イヤー」の主要4部門にノミネートされている。
グラミーの栄冠に輝くことはミュージシャンたちに巨額の富をもたらす。テイラーが初めてグラミーを受賞したのは2010年だった。その翌年、彼女の一晩あたりの収入は前年の12万5,000ドル(約1,400万円)から60万ドル(6,746万円)に急上昇。実に380%の伸びだった。
さらにその翌年には、テイラーの一晩の収入は110万ドル(約1.2億円)にまで上昇。昨年は通年で8,000万ドル(約90億円)を稼ぎ出している。
同様なことはブルーノ・マーズについても言える。彼の収入も2011年のグラミー賞の獲得により、一晩あたり13万ドルから20万2,000ドルにアップした。
「自分の音楽がどこに向かっていくのか、まだ分からない」と、初のグラミーを受賞した当時のマーズは筆者のインタビューに語っていた。
「プロデュースの仕方や曲の書き方、パフォーマンスの在り方をもっと研究しないといけない。全てはまだ始まったばかりだ」
その後も努力を重ねたマーズはこれまで20のグラミー候補にあがり、2度のグラミー賞に輝いた。スーパーボウルのハーフタイムショーでもお馴染みの彼は、昨年だけで4,000万ドル(約45億円)を稼ぎ出した。
フォーブスは今年のグラミー候補にあがったアーティストらの年収を集計し、「最も稼ぐグラミー賞候補」ランキングを公開した。集計にあたってはフォーブスの「2015年最も稼いだ有名人リスト」を参考にした。同リストは2014年6月から1年間の各人の収入を、興行専門誌「Pollstar」や全米レコード協会(RIAA)、調査会社ニールセンなどが公開したデータに基づき算出している。
下記に「最も稼ぐグラミー賞候補」10名のランキングを掲載する。(名前に続く数字は昨年の年収額)
1. テイラー・スウィフト
8,000万ドル(約90億円)
『Blank Space』が年間最優秀レコード候補。全7部門でノミネート。
2. ディディ(パフ・ダディ)
6,000万ドル(約67億円)
ベスト・ラップソングにノミネートされたカニエ・ウエスト『オールデイ』の共同作曲者として名を連ねている。
3. レディー・ガガ
5,900万ドル(約66億円)
最優秀楽曲賞映画、テレビ、その他映像部門に『Til It Happens To You』でノミネート。
4. ザ・ローリング・ストーンズ
5,750万ドル(約65億円)
『スティッキー・フィンガーズ』のスーパー・デラックス・エディション(2015年6月発売)がベスト・ボックス、もしくはスペシャル・リミテッド・エディション・パッケージにノミネートされた。
5. エド・シーラン
5,700万ドル(約64億円)
『Thinking Out Loud』がレコード・オブ・ザ・イヤー候補。全4部門でノミネート。
6. ポール・マッカートニー
5,150万ドル(約58億円)
ベスト・ラップ・パフォーマンス候補の『オールデイ』(カニエ・ウエスト)のフィーチャードアーティストとしてノミネート。
7. ブルーノ・マーズ
4,000万ドル(約45億円)
レコード・オブ・ザ・イヤー候補『Uptown Funk』のプロデューサー&フィーチャードアーティスト。全3部門でノミネート。
8. ドレイク
3,950万ドル(約44億円)
『Back to Back』がベスト・ラップ・パフォーマンス候補。全5部門にノミネート。
9. フー・ファイターズ(同率)
3,800万ドル(約43億円)
『Sonic Highways』がベストミュージック・フィルムに。『Something From Nothing』がベスト・ロック・パフォーマンスにノミネート。
9. ティム・マグロウ(同率)
3,800万ドル(約43億円)
ベスト・カントリーソングに『Diamond Rings And Old Barstools』がノミネート。