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お金とスポーツに関する記事を執筆。

Photo by John McDonnell / The Washington Post via Getty Images

米国ではもうずいぶん長い間、スポーツチームの売買が下火になっている。メジャーチームでは2013年に5チーム、2014年に3チーム、そして昨年はわずか1チームの売買が成立したにすぎない。世界中の市場にマネーがあふれ、株価が乱高下を続けていることを考えれば、おかしな状況だ。世界の富豪たちは、どこか適当な投資先を探しているに違いないからだ。

メジャーリーグ(MLB、大リーグ)では、2012年8月にサンディエゴ・パドレスが8億ドル(約911億円)で新オーナーの手に渡って以来、チーム買収の例はない。米プロバスケットボール協会(NBA)では昨年7月にアトランタ・ホークスが7億3,000万ドル(約830億円)で買収された。ただ、この取引は2014年に共同オーナーのブルース・レベンソンが、自らが所有していた支配株式を売却すると発表したことに端を発するもの。自身がその2年前に、「不適切で攻撃的な」内容の文章を電子メールに書き、送っていたことを認めたことがきっかけだった。

そして、レベンソンの一件が公表される1か月前には、スティーブ・バルマーが20億ドル(約2280億円)を投じてロサンゼルス・クリッパーズを買収したが、このときもその引き金となったのは、前オーナーのドナルド・スターリングの人種差別的な発言だった。NBAでこうした「特別な理由」によらず買収が成立したのは、2014年5月のミルウォーキー・バックスが最後だ。ウェズリー・イーデンズとマーク・ラズリーが5億5,000万ドル(約626億円)を支払い、新たなオーナーとなった。

ナショナル・フットボール・リーグ(NFL)では、2014年にバッファロー・ビルズが、クリーブランド・ブラウンズが2012年、新オーナーの手に渡っただけだ。

一方、ナショナル・ホッケー・リーグ(NHL)は比較的、動きが多いといえる。2014年にアリゾナ・コヨーテズ、ニューヨーク・アイランダースの買収が試みられた。ただし、これらの取引はまだ完了していない。

なぜ売買は下火に?

スポーツチームを買収する動きが鈍化している理由は、「テクノロジー」の一語でほぼ説明することができる。ストリーミングサービスがチームの価値をより高めるだろうとの考えが大勢を占める一方で、それが実際にどの程度の額になるかがはっきりしないためだ。

また、バーチャル・リアリティーもいずれ、スポーツ・コンテンツの視聴にパラダイム・シフトを起こすだろう。そして、各リーグがそこからどのように利益を得るかを明確にしていくのはこれからだ。

所有するチームの売却を検討する可能性があるオーナーたちは、実際に手放してしまう前に、こうした状況がチームの価値に今後、いかに影響するかを確実に把握したいというころなのだろう。

編集 = 木内涼子

 

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