ターゲットは販売において性的に中立であることを重視するこうした方針を、今後も推進していく考えだ。同社は2月21日、新たなプライベートブランド(PB)「ピローフォート(Pillowfort)」の製品を発売した。従来の「サーコ(Circo)」に代わるものとして、子ども向け商品にも特に注力する。ピンクや青、緑、黄色など、子ども向けの商品によく使われる色使いなどは、従来のまま継承する。
ターゲットでもウォルマートでもその他の店でも、買い物客は自分でその売り場を評価し、見つけた商品をどのように使用するかを自分で決める。小売店の役割は、分かりやすい売り場と、商品を好きなように選べる環境を提供することだ。
子ども向け商品の売場から対象の性別の表示を排除したことは、消費者が自由に商品を選ぶことができるプラットフォームを提供したということになるだろう。
今後の販売戦略
「ピローフォート」は、約1,200品目を展開する。そのうち店頭に並ぶのは400品目で、残る800品目はTarget.comを通じて販売する。最も安い商品の価格は7.99ドル(約900円)に設定されている。ランプや寝具類、壁飾りからじゅうたんまで、さまざまな商品を取りそろえる。
ターゲットは子供向け商品の販売事業について、従来のPB「サーコ」のほか、「チェロキー(Cherokee)」も廃止。いずれも非常に人気の高いPBだが、新たなブランドに置き換える計画だ。
順調な事業を廃止して新たなビジネスに着手することは、すべての小売店にできることではない。だが、ターゲットにとってはこれが、成功への新たなレシピなのだろう。これが功を奏するか否かは、ほかのあらゆることと同様、初めてみければ誰にも分からないことだが。