第1四半期の調整後1株当たり利益は46セントでアナリストの予想の40セントを上回った。売上高は3%上昇し48億3,000万ドル(約5,427億円)となり、48億1,000万ドルという予想を上回っている。
しかし、オーガニック食品を高値で販売することで知られるホールフーズの既存店売上は、前四半期から1.8%下落している。クローガーやウォルマートなどの大手が取り扱い商品を拡大したことや、昨年夏に判明した一部の商品価格の過剰請求スキャンダルの影響もあって、顧客の取り込みに苦闘しているのだ。
「ホールフーズの商品は高すぎる」という世間の評判を打ち消すため、同社は低価格志向の消費者に向けたキャンペーンを強化している。価格を下げ、モバイルアプリでクーポンの提供も開始した。
「我々の商品の質の高さや価格の妥当性を消費者に認識してもらえるよう、ビジネス展開を進めていけば、株主に長期にわたって利益を配分できるようになると思います」と同社のウォルター・ロブCEOは述べた。
昨年、ホールフーズはミレニアル世代をターゲットにした小規模で低価帯の商品を扱うスーパー「365」のチェーン展開を始めることを発表した。今年中に3店をオープンするとしており、最初の店舗は5月下旬にカリフォルニア州のシルバーレイクに完成する予定だ。
今年に関していえば、ホールフーズは既存店の回復を期待していない。売上はマイナス2%から0%の間と予測している。今期の最初の3週間の売上は2.8%落ちている。コスト削減の努力にも関わらず利益率は下がり、純利益も前年同期の1億6700万ドルから1億5700万ドルに減少した。
ホールフーズ株は時間外取引で5%上昇し30ドル22セントとなったが、すぐにマイナスに転じた。同社の株価は過去12カ月で45%下落している。