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Kevin Frayer / Getty Images

まだマイナスにはなっていない。だが、中国のインフレ率はこれまでとは逆の方向へと向かっている。中国経済は国内外の需要の低迷が逆風となり、デフレに向かう可能性がある。

中国国家統計局が1月9日に発表したところによると、中国の消費者物価指数(CPI)は2015年、前年比1.4%の伸びにとどまった。経済成長率が鈍化する中、内需が精彩を欠いたのが主な要因とされる。

2015年の中国のインフレ率は、政府が示した年間目標の3%を大きく下回り、過去6年間で最も低い水準となった。CPIは2013年と2014年、それぞれ前年比2.6%、2%上昇していた。

消費者物価指数に占める比重が3分の1に当たる食品価格は2015年、2.3%上昇したが、その他の価格は1%の低い上昇率だった。第4四半期の伸びがなければ、通年の上昇率はもっと低水準に抑えられていただろう。月別でみると、昨年12月のCPIは前月比で0.5%上昇しており、主に食品の値上がりが影響した。

一方、生産者の卸売り価格を示す生産者物価指数(PPI)は2015年、前年比5.2%のマイナスとなった。2014年は同1.9%の下落だった。2015年12月のPPIは前年比-5.9%で前月と同水準だったが、46カ月連続のマイナスを記録した。

中国人民銀行(中央銀行)は経済成長を後押しするため、追加利下げを実施するかもしれない。だが、そうなれば中国はもう一歩、ゼロ金利に近づくことになる。

中国以外にもデフレ懸念

一方、マクロ経済を専門とする調査会社、米ニュージャージー州に拠点を置くブレトン・ウッズ・リサーチ(BWR)のアナリストらによると、中国のデフレ懸念が高まる背景の一因にはドル高がある。

BWRはマクロ経済に関する主要な研究テーマの一つとして今年、デフレを掲げている。同社が1月8日に顧客向けに公表した報告書によると、「世界経済はデフレ状況に向かっている」という。財政状況は改善に向かうとしても、一旦は悪化する見込みだとされる。

BWRの創業者であるウラジーミル・シニョレリは、「FRB(米連邦準備制度理事会)は現実をまったく理解しておらず、今後の金融政策に関する現在の市場の期待に見合った行動をとっていない」と批判する。

多くのアナリストらは、FRBが今年、2度は言うまでもなく4度の利上げを実施する可能性もあると予想している。商品価格が下落を続け、中国の経済情勢が悪化し続ければ、FRBは政策の方向転換を余儀なくされるだろう。金融引き締めが行われれば、混乱は一層大きくなる。

中国が実際にデフレに陥るかどうかはまだわからない。だが、すでに欧州ではデフレの兆しが見え始めている。米国も同じ状況になる可能性はある。

編集 = 木内涼子

 

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