2016年以降のビジネスの進化に影響を及ぼす5つのリーダーシップ

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数年前から私は、米国企業において勇気あるリーダーシップが失われていく状況を目の当たりにしてきた。発展するための変化を歓迎するのではなく、リーダーたちは安全策を取ることに終始してきた。

自らの確信に基づいて思い切った決断をすることができ、新たな方法を見つけるための粘り強さのある、戦略的目標と見識を持ったリーダーたちはどこにいるのだろうか?

21世紀のリーダーは、変化を媒介する存在でなくてはならない。自らの事業、かかわる人々と産業、それらの発展における次なる大きな創造において、居心地の悪さを恐れず、主体性を持つことができる人物だ。
だが、コンサルティング会社グレン・ロピス・グループの調査によると、リーダーたちの78%が、急速に変化する市場で生き残るために何が必要であるかを理解し、明示することができずにいる。
そしてまた、その結果として起こり得ることについても、理解できていない。自らを変化の主体と位置付けているリーダーがわずか32%にとどまっていることも、こうした状況を物語るものだといえる。

勇敢に行動するために、リーダーたちは他者とは異なる考え方をしなくてはならない。2016年とその後における成長に必要なリーダーシップとは何かについて、私が最も重要だと考えるのは次の5つの事柄だ。

1 リーダーは「知能」集約型の経済に向けて企業文化を構築し、チームを組織しなくてはならない。

2 リーダーは進歩の速度を鈍化させる「代替思考」をやめなくてはならない。

3 リーダーは「文化的人口動態の変化」による成長に向け、新たな分野を創造しなくてはならない。


4 リーダーは自身と他者の潜在力を最大に引き上げるため、自社を自己認識に関する危機状況から救い出さなくてはならない。

5 リーダーはより迅速かつ機敏に機会の格差を特定し、対応しなくてはならない。

機会はあらゆるところにあるが、それらに気づく者はほとんどいない。ただ、組織とそのリーダーたちは学習によって、機会の格差を特定し、なくしていくための能力をバランスよく身につけることができる。

その4つの能力とは、以下のとおりだ。

1) いつでも機会を捉えることができるようにするため、自らが追い求める以上のものを見られるだけの広い視野を持つ能力。
 

2) 快適な場所から飛び出し、好奇心を膨らませ、当たり前のようにそこにある機会に飛びつくことをせず、常に新たなフロンティアを探し求める能力。

3) 自社が正しい軌道に戻るために必要な推進力をもたらす潜在的な機会を適切なタイミングと力強さで効率よく特定するため、起業家精神を持ち続ける能力。


4) 共に勝ち取った機会の重要性を共有することにより、成功の大きさを何倍にも拡大する能力。


これら4つの能力を併せ持つことにより、リーダーとその率いる組織は、他者の目に見えないものを目にし、行わないことを実行し、慎重派がやめておこうと言い出すことも推し進められるようになる。

急激に変化し続ける職場と市場において、2016年とその先に向けて組織を正しい道に導き、発展させ続けるには、優れたリーダーシップが必要だ。勇気あるリーダーは、自社と社員の成長と目標達成を支援するために変化の主体、あるいは革新者としての役割を果たす中で、透明性を持って他者と接し、偽りなく行動する責任を自らに課すものだ。

編集 = 木内涼子

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