スナップチャットはこれまで、アプリの外部からDiscoverの記事や動画、アニメーションなどのコンテンツへ誘導する「ディープリンク」を禁止してきたが、同社の広報担当者は、12月30日よりこれを解禁すると発表した。「ディープリンク」とは、アプリのトップページではなく、個別ページに直接遷移させるリンクのことだ。スナップチャットはモバイルアプリのため、パソコンで見るとリンクはQRコードとして表示される。QRコードをスマホでスキャンすると、スナップチャットをダウンロード済みの端末ではDiscoverのフィードに遷移し、アプリが無い場合はダウンロードを促される。
今回の方針変更により、ESPN、コスモポリタン、ヴォックス、iHeart Radio、テイストメイド、コメディ・セントラルなどDiscoverの提携パブリッシャー16社は、スナップチャット内の自社ページへのより多くのトラフィックを誘導させることが可能になる。
ヴォックスは12月1日に早速この機能を利用し、Discoverに投稿した世界エイズデーのコンテンツのリンクをツイートした。パブリッシャーによっては、スナップチャット専用のコンテンツ制作チームを抱えており、こうしたコンテンツが他のネットワークでシェアされ、「いいね!」を獲得することができるようになれば費用対効果の向上につながる。
スナップチャットは今年1月にDiscoverをリリースし、7月にはDiscover内のチャンネルをより目立たせるためにアプリのデザイン変更を行っている。パブリッシャーは広告収益をスナップチャットと分配している。
スナップチャットは、パブリッシャーや人気スターらが外部サイトからアプリ内にトラフィックを誘導しやすくするための機能改善を行ってきた。1月には全てのアカウントに固有のQRコードを付与し、ウェブ上でシェアできるようにしている。中には、ツイッターのプロフィール画像にこのQRコードを使用し、スナップチャットのフォロアー数を増やそうと試みるパブリッシャーもいる。
以前はユーザーネームを知らなければ、パブリッシャーや他のユーザーをアプリ内で検索することができなかったため、QRコードの付与によって利便性が飛躍的に向上した。スナップチャットは、DAUが1億人で、1日の動画閲覧数は60億回以上だとしている。これに対し、フェイスブックのDAUは10.1億人で、1日の動画閲覧数は80億回となっている。