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Christopher Halloran / Bigstock



「オレは株なんか興味ない。株は買わんのだ」。不動産王で米大統領選に向けた共和党候補者の指名争いで、トップを走るドナルド・トランプ氏は10月発売の「フォーブス」(米国版)のインタビューで話している。しかしトランプ氏は2011年当時、株式投資に打って出たことがあった。

「3年ぐらい(実際は4年)前、市場がガタガタの時に、オレは言ったんだ。『オレは株を買うぞ』ってな」とトランプ氏。

「生まれて初めてだったよ。それまで一株だって買ったことが無かったんだからな。それでオレはフォーブスを読んだし、マーケット専門チャンネルのCNBCなんかも観たもんだ」

2011年の夏、金融市場は悲惨な有様だった。欧州債務危機は制御不能な状況に陥り、格付け機関のスタンダード・アンド・プアーズは米国政府の信用度まで格下げした。底値が見えない状況で、トランプ氏は禁を破った。

8月11日、CNBCのインタビューで彼は「市場が暴落した後に株を買ってたんだ」と打ち明け、具体的にはシティ・グループ、バンク・オブ・アメリカ、キャタピラー、プロクター・アンド・ギャンブル、ジョンソン・エンド・ジョンソン、インテルなどの銘柄を挙げた。

株の買い時だったのだ。今年7月、トランプ氏は2014年1月31日時点での株式保有状況を、連邦選挙委員会の資産公開の一環として公表した。そこで同氏は株式投資で数100万ドルの利益を上げていたことが明らかになったのだ。

トランプ時は平均8.43ドルでバンク・オブ・アメリカの71万株を買ったが、結果的に平均16.51ドルと約2倍で売却している。その収益670万ドル(約8億円)はトランプ氏の45銘柄の中で最大の利益だが、もちろんこれだけではない。

損を被ったのはエネルギー関連のEnbridge、Occidental Petroleum 、住宅建設のD.R. Horton、そしてコカ・コーラの4銘柄だけ。バンク・オブ・アメリカ、アップル、ボーイング、家電量販店BestBuy、フェイスブックの5銘柄は少なくとも百万ドルの利益となった。

フェイスブックは特に絶妙なタイミングでの買いだった。2011年5月の上場以来、一度だけ上場価格の半値まで下落した際の19.37ドルでトランプ氏は買っているが、その後同株は今日の90ドル台まで上昇を遂げている。

資料によると2014年1月31日以前の取引で、トランプ氏は株式投資全体で2,700万ドル(約32億円)の利益を上げており、6,730万ドルの投資で40%のリターンがあったことになる。

威勢の良い大言壮語の割には、トランプ氏の株ポートフォリオは堅実だ。買ったのは国内の大型株で、現在のダウ平均を構成する30銘柄のうち15銘柄が入っている。トランプ氏の戦略は賭け先を広げることにあったようで、様々な部門にわたる分散型バスケットに100万から200万ドルを投じている。一方、約500万ドルをバンク・オブ・アメリカとボーイング、ほぼ600万ドルをアップルに注ぐなどの大型投資もある。

公開された資料ではトランプ氏の株取引の時期についての詳細は分からないが、2014年1月31日までに9,440万ドルで個別株を全て売却している。推定資産45億ドル(約5400億円)の人物にとっては大した額ではないだろうが。

株を見る目の確かさは、今後の米国にとって必要不可欠な、ビジネスを成功させる力を証明している、とトランプ氏は確信しているようだ。自分の得意とする不動産投資以外でも、トランプ氏の大言壮語ぶりは変わらない。

「大した金額じゃないんだが、52銘柄のうち48銘柄が値上がりして、1月に全部売っちまったんだ。4,000から5,000万ドルだと思うよ」とトランプ氏はフォーブスに語った。

これは連邦選挙委員会への報告額の半分だが、自分の資産がフォーブス試算の「45億ドルの倍以上だ」と吹聴する人物にとって、数100万ドルなど物の数ではないのだろう。

文=スティーブ・フォーブス(Forbes)/ 翻訳編集=加藤雅之

 

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