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テクノロジー

2025.04.17 10:45

ホームセンターに人型ロボットが並ぶ日 社会実装に向けたプロジェクト

プレスリリースより

プレスリリースより

山善と言えば、ホームセンターで売られている庶民の味方的な、それでいて高品質な「ちょうどいい」感じの家電製品のメーカーだが、「ヒューマノイドロボットの社会実装」に向けた共同プロジェクトを推進することを発表した。これは、生産および物流現場での展開を想定したもので、その範囲では日本初の試みだ。

山善は1943年に創業した大阪工具製作所が母体の工作機械メーカーなのだが、短期間に次々と事業を拡大し、現在では一般消費者にも家電製品メーカーとしても知られるようになっている。創業者山本猛夫氏の活躍ぶりは、同氏をモデルにした小説『どてらい男』(どてらいやつ)で話題となり、翌年には西郷輝彦主演でテレビドラマ化され、6年間続く大人気シリーズとなった。

そんな丸善は、もちろん工業用ロボットの開発製造も行っている。工業用ロボットは生産ラインの各所で作業ごとに専用のロボットが稼働する方式が普通だが、ヒューマノイド、つまり人型ロボットなら「現状の人手作業中心の現場にそのまま活用」でき、1台でいろいろな作業に対応できるため効率性や汎用性が高いと丸善は考える。

そこで同社は、人型ロボットに特化したAIプラットフォームを独自開発するスタートアップ、INSOL-HIGH(インソルハイ)と業務提携し、山善の生産現場での自動化ノウハウや独自の販売ネットワークと、INSOL-HIGHの物流倉庫での作業や設備を管理するシステム「WES」や物流ノウハウを掛け合わせて、さまざまな生産および物流の現場に対応できる人型ロボットの社会実装を目指すことにした。

具体的な取り組みとしては、人型ロボットの最適化、共同実証実験を経て、2026年以降の本格導入と事業拡大を計画している。

まずは、上海を拠点とするKeplerbot(ケプラーボット)製のロボットを使った 倉庫や工場での展開となるようだが、山善のことだから、家庭向け人型ロボットの独自開発もも考えてくれるはずだと期待してしまう。これだけの技術とノウハウがあれば、ホームセンターに山善の家庭用人型ロボットが並ぶ日もそう遠くないと思えてしまう。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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