3.貯める
続いては「貯める」ことにおける学習ポイントである。
-計画的にお金を使うことを学ぶ
-人生の雨の日の為に備える事を学ぶ
「貯める」という取り組みには2つの側面がある。1つ目は「短期的及び長期的な貯金」である。短期的な貯金は比較的手に入れやすい価格帯の「欲しいもの」等の為に行う貯金である。例えばゲームや雑貨などである。
一方で長期的な貯金は、例えば大学進学や新社会人になった際に伴う費用や一人暮らしをするための引っ越しの費用、さらに将来的な視点においては結婚し家庭を持つ際の費用や、家を購入するための支度金などが含まれるだろう。
「貯める」取り組みのもう一つの側面は、英語で「雨の日の為の貯金」と呼ぶ貯金である。これは、万が一事故にあったり病気になってしまったり、突然働くことができなくなってしまうような「人生の雨の日」のための貯金である。これは生活費の3カ月〜半年分を設定することが望ましいとされている。従って、子どもたちには毎月の出費を予め計算し、体験的に3カ月分を貯めさせるといったチャレンジができる。
4.運用する
最後の学習テーマは「運用する」における学習ポイントである。
お小遣いを「運用する」ことの根底にある学習テーマは、「お金を自分のために働かせる」事を体験的に学ぶことである。実際に証券口座を開設し、金融資産を保有し、それらの金融資産の価値が増えたり減ったりすることを継続的に体験することが求められる。さらに「運用」には経験値が必要なことから、できるだけ早期から取り組むことはより、学習メリットが高くなることも伝えておこう。
資産運用は短期間で学び終えるものではなく、長い目で見ることが大切だ。目標は、子供が30代・40代になったときに家を購入する資金を確保したり、さらに先の老後資金を考えられるようになること。そして、知識や経験を積むことで、将来的にさまざまな運用方法に挑戦できる基盤を築くことも重要な学びの一つとなる。