第一次世界大戦スタイルのウクライナのドッグファイター(空中格闘戦機)がもう1機、ロシア軍のドローン(無人機)を相手に戦闘を行っている。
ロシア軍の偵察ドローンから撮影された動画のスクリーンショットには、鮮やかな色の塗装を施されたウクライナの2人乗りのYak-52練習機が、後部座席から射手がライフル銃でドローンを狙えるような姿勢で飛行する様子が映っている。スクリーンショットは3月24日にネット上に出回った。
ウクライナの上空でドローン狩りをするYak-52は少なくとも2機目だ。
✈️🇺🇦👀 Ukrainian Yak-52 in the lens of a Russian reconnaissance UAV. The aircraft is used to shoot down Russian UAVs with a rifle. pic.twitter.com/He6lvi9uXr
— MAKS 24 🇺🇦👀 (@Maks_NAFO_FELLA) March 24, 2025
昨年5月からのめくるめく3カ月間、1970年代に設計されたこのレシプロエンジン機の一機は、ウクライナ南部ヘルソン州のおそらく前線から数kmは離れた上空で、ロシア軍の偵察ドローンを多数撃ち落とした。前部座席のパイロットが低速で軽快なYak-52を操縦してドローンに近づいていき、後部座席の射手がそれに向けて散弾銃を放つという戦い方だ。
このYak-52はウクライナで人気を集め、ファンたちはその戦闘の様子や駐機中の姿を撮影し、ソーシャルメディアに投稿した。古い機体の側面には戦果を示すマークがどんどん増え、「ドローンキラー」としての有効性を証していた。この迎撃方法は非常にうまくいったので、ウクライナ国防省情報総局も国産のA-22軽量スポーツから同様のドローンハンティングをさせようと、射手の訓練に乗り出した。
しかし、あまりに有名で有効だったために、Yak-52はロシア側の重要目標になった。Yak-52とその散弾銃射手に対するロシア軍の苛立ちは、撃墜された偵察ドローンの数がおそらく十数機に達した昨年7月に頂点に達した。当時、ロシアのある軍事ブロガーは、このYak-52を「そろそろ撃墜すべき時なのではないか」と書いた。
ヤーク潰しに躍起のロシア
とはいえ、それは言うほど簡単なことではなかった。ロシア軍の地対空ミサイルでは、ロシアの占領地域からかなり離れ、これほど小さな目標に命中させるのは難しいかもしれない。