マーケティング

2025.03.29 10:00

マスクのトランプ支持、「テスラ」コア顧客のブランドイメージを深刻に毀損 研究結果

米ホワイトハウス南庭で、テスラ・モデルSの前に立つドナルド・トランプ米大統領とイーロン・マスク。2025年3月11日撮影(Andrew Harnik/Getty Images)

米ホワイトハウス南庭で、テスラ・モデルSの前に立つドナルド・トランプ米大統領とイーロン・マスク。2025年3月11日撮影(Andrew Harnik/Getty Images)

イーロン・マスクの政治関与は、米電気自動車大手テスラにとって裏目に出た。ターゲットとする消費者が党派によって二極化し、民主党支持者の間ではテスラのブランドイメージ低下が著しい。多くの人が観測していたこの傾向が、このほど「Tesla Takedown: Brand Politicization and Partisan Consumerism in the Trump Era(テスラ・テイクダウン:トランプ時代のブランドの政治化と党派的消費主義)」と題した研究論文で証明された。

テスラは長年、環境意識の高い富裕層、特に民主党を支持する消費者のステータスシンボルだった。しかし、最高経営責任者(CEO)のマスクが2024年の米大統領選挙でドナルド・トランプを支持して以来、コア顧客層からの支持を徐々に失っている。

逆に、共和党支持者の間ではテスラ・ブランドに対する好感度が上がっており、テスラ車の購入を検討する可能性も高まっている。だが、民主党支持層における販売不振を補うことはできないだろうとの見方が強い。

高級ブランドとしてのテスラの象徴的価値は、わずか数カ月の間に、持続可能性と良心的な消費を象徴するブランドから、車輪の付いた「MAGA(米国を再び偉大に)」の帽子へと変わった。

マスクのトランプ大統領への政治的支持は、テスラ・ブランドにどれほどの永続的なダメージを与えたのだろうか?

二極化した党派的消費主義

論文の共著者である米ノースイースタン大学のコスタス・パナゴプロス教授は、「党派的消費主義というわれわれの仮説と一致する二極化効果が生じている。マスクが党派政治に関与した余波で、テスラに対する民主党の見方は悪化し、共和党の見方は強化された」と説明。「マスクが理想的なテスラ・オーナーを積極的に遠ざけているのは驚きだ。民主党支持者は環境意識が高く、電気自動車(EV)を購入する傾向は共和党支持者を圧倒的に上回っているからだ」と語った。

パナゴプロス教授が米コロンビア大学のドナルド・グリーン教授、米ノーザンアイオワ大学のカイル・エンドレス助教授と共同で行った研究では、調査会社ユーガブが毎日収集しているブランドインデックス調査のデータ(期間:2023年1月1日~2025年3月6日)を分析した。この調査では、品質、価値、雇用の評判、購入意欲など、さまざまなブランド認知指標に基づいて消費者のブランドに対する見方を測定している。

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翻訳・編集=荻原藤緒

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