時間管理が、現在の労働市場でさらに重要視される理由
自分自身と、勤務先の企業にとって価値があることが何なのかを知り、より価値のある行動に集中して取り組むことは、現在の労働市場でさらに重要度を増している。
企業は、不透明な経済状況の中を手探りで進んでおり、少ないリソースで多くの成果を上げようと熱心に取り組んでいる。「仕事ができる社員」という評価が得られれば、自らの雇用の安定度も高まるはずだ(さらに言えば、「最も価値のある仕事ができる社員」であることが肝要だ)。
・優れた時間管理スキルは、安定したキャリアにつながる
とはいえ、絶対にクビにならない仕事はない。だが、ここでも優れた時間管理スキルが役に立つ。日常業務以外のことに使う時間を確保し、キャリア全体を見直すことが可能になるからだ(これによって、レイオフから身を守ることもできるだろう)。
自分が今いる場所でいい仕事をするだけでは十分ではない。今の勤め先以外でも通用する、強力なパーソナルブランドを確立する必要がある。意味ある形で自分のキャリアを前進させたいと考えているなら、日常業務の枠を超えて、さらなるタスクに取り組む必要がある。さらには、現在の仕事以外のところでキャリアを前進させる必要さえあるかもしれない。
時間管理スキルの構築方法
自分に必要な時間管理スキルを知り、それらのスキルを求めるもっともな理由づけもできたなら、今日からスキル習得を始めよう。時間と共に、優れた時間管理の習慣が身についていくはずだ。
・自分と会社の優先事項を意識する
15分間でもいいので、人生とキャリアにおける目標を記録する時間を設けよう。これにより、自分の時間を割り振りたい対象が、よりはっきり見えてくるはずだ。
最後の仕上げに、あなたが働く会社の戦略的な優先事項や投資対象に関する社内メモに目を通そう。これによって、勤務先の企業がリソースを向けたいポイントが明確になる。
短期的・長期的な優先事項について理解するためには、上司やメンターをはじめとする、上位リーダーの助力を仰ぐのもいいだろう。
・やり抜くスキルを身につける
集中力に問題を抱えている人なら、タイマーを25分にセットし、それが鳴るまでは、中断することなく1つの活動に集中して取り組んでみよう。時間が来たら、その後は5分間の休憩を取る。
この方法で、少しずつ集中力を高められるはずだ。集中力がついてきたら、設定時間を長くしたり、2つの時間枠をつなげたりすることも可能になるだろう。
一方、人とのあいだに一線を引くことにウィークポイントを抱えている人なら、割り込みを防ぐための対策を講じよう。例えば、自分のブースに「声かけを控えてください」というプレートを掲げるのも、一つの手だ。
また、計画を立てることが苦手なら、生産性向上に関する本を読む、スケジュール管理に役立つ時間管理アプリの導入を検討する(アナログ派なら、スケジュール帳という選択肢もある)、あるいは、生産性がとても高い友人にとっておきの秘訣を聞く、といった方法を試してみよう。