マーケティング

2025.03.31 08:15

インフルエンサーマーケティングは「広告」と見抜かれている それでも効果を上げる方法

Getty Images

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SNSで人気のインフルエンサーに製品を紹介してもらう「インフルエンサーマーケティング」が盛んだ。あからさまな広告とは違い、友だちが勧めるような感覚で効果的に商品を宣伝するというのが狙いだ。だがいくら「推し」に言われても、丸呑みするほどユーザーは甘くはない。見るべきところは冷静に見ているのだ。

一般社団法人クチコミマーケティング協会が20歳から39歳の男女1033人を対象に行った「インフルエンサーマーケティングの信頼性」に関する意識調査によれば、なんと、4割近い人はインフルエンサーマーケティング、つまり#PRや#プロモーションなど製品紹介であることを示す関連タグがついた投稿(案件)を「単なる広告」だと思っていることがわかった。

「関係タグ(#PR、#プロモーションなど)」の付いた投稿についての意識
「関係タグ(#PR、#プロモーションなど)」の付いた投稿についての意識

そのほか、案件投稿への意識としては、気にしないという人が2割近くいるのに対して、そのような投稿は無視する、タグを見えにくい場所に表示するのが不快という否定的な意見が少なくない。そこに示された11の意識のうちで肯定的なものは、「PR投稿であることを正直に説明しているので好感が持てる」、「商品やサービスへの親しみやすさが増す」、「企業への親しみやすさが増す」の3つのみ。

それに対して、企業からお金をもらって投稿するのが嫌、企業からお金をもらっているインフルエンサーは信頼できない、商品やサービスは信頼できない、企業への信頼が低下するといった否定的な意識が6つだ。割合は、肯定派が否定派の約3分の1となる。

「インフルエンサーマーケティング」に関する意識
「インフルエンサーマーケティング」に関する意識

インフルエンサーマーケティング自体をどう感じているかを尋ねると、インフルエンサーには信頼できる人とできない人がいる、金儲けでやっている、本心ではないことを言って商品を推奨する、企業の言いなりになっている、嘘をつく、案件であることを隠しているなど、インフルエンサーへの疑念が多く見られる。

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文 = 金井哲夫

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