10代の「つくる」は、既存のルールや枠組みにとらわれない。彼らにとって、ファッション、食、建築といった領域の区分すら、どこか曖昧で、自由に行き来できるものなのかもしれない。
次世代の地球を担う10代の視点をまるごと体験できる展示会が、3月21日から3日間、有楽町で開催される。「有楽町アースサミット(YES)」、パルコが運営するクリエーションの学び場「GAKU」による、ファッション・食・建築の3クラス合同の展示イベントだ。
GAKUでは、三菱地所との協働のもと、10代がクリエイターや専門家とともに食、ファッション、建築の分野においてこれからのサステナブルな社会を構想するクラスを、2024年10月からおよそ半年間にわたり開講してきた。
「食」のクラスは、ミシュラン一つ星レストラン「nôl(ノル)」を舞台に、「美食とは何か?」を探求。食の持つ意味や地球環境への影響を考えながら、新しい美味しさのかたちを模索した。「ファッション」のクラスでは、国内で年間約10億着の服が廃棄される現状を受け、「服」という概念そのものを問い直し、これからのファッションのあり方を再考。「建築」のクラスでは、有楽町の都市環境をフィールドに、「未来都市における循環のシンボル」をテーマにリサーチとデザインを重ね、具体的な提案を形にした。
合同展では、その活動の成果が発表され、その理解を助けるトークセッションが開催される。

「有楽町で、サーキュラーは可能か?」と題したトークでは、安居昭博(サーキュラーエコノミー研究家)、田中達也(スペック代表)、村野修二(三菱地所)、佐藤海(GAKU事務局)が登壇し、建築的な視点から「都市における循環」について議論する。
「正直どう思う? サステナビリティ」というテーマのもと、3つのクラスの生徒たちが自らの制作を振り返る公開雑談も、他では見られないものとなるだろう。
ほか、「ファッションと地球のより良い関係の土台を考える」、「これからの、地球とクリエーションと教育」といったトークが行われ、クラスの講師を務めた面々やGAKU事務局が10代とのクリエーションの可能性について語る。