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2025.03.10 11:00

ツイッター共同創業者の「いいねがないSNS」Mozi、リアルでのつながりを重視

Shutterstock.com

ウィリアムズは約12人のチームを組織し、CEOには2016年にハフィントンポストに買収されたメディア企業「RYOT」の共同創業者モリー・デウルフ・スウェンソンを起用した。スウェンソンはブルームバーグに対して「Moziは、人々のつながりたいという本能を満たすプラットフォームになれると思う」と述べつつ、インスタグラムのようなプラットフォームが、娯楽として機能する一方で実際の人間関係の構築にはつながりにくいことを指摘している。

ソーシャルメディアの現状への挑戦

Moziは、メタやXなどの巨大プラットフォームが支配する市場に参入することになる。しかし、そのアプローチはSNSのあり方を再考させるものとなりそうだ。

ウィリアムズは、「いいね」や「コメント」「フォロワー数」といった従来のSNSにおいて定番となっている要素が自然なものではないと考えている。Moziがこれらのエンゲージメントに関わる機能を意図的に排除したのは、コンテンツの消費ではなく、本物の人々のつながりを生み出すためだという。

「エンゲージメントを最大化しようとする過程で、多くの人のタイムラインが、誰が最も目を引くかということの競争になってしまった。そして多くの場合、あなたの友達のコンテンツは、インフルエンサーのものほどおもしろくはありません」とウィリアムズはMoziについて書いたブログで述べている。

メタやX、TikTokといったこの分野の大手にとって、Moziは直接的な競合となるのではなく、異なる価値観を提示しようとしているサービスとなる。現状、Moziは無料で提供されているが、スウェンソンによると、今後はプレミアム機能やブランドと提携したイベントなどを通じて、収益化の道を探っていく予定だという。

ここ数年、スマホの使用時間の長さやSNSの心理的影響に対する懸念が高まるが、Moziのアプローチは、人々のつながり方に新たなトレンドを生み出すかもしれない。しかし、いいねやコメントによる刺激に慣れたユーザーが、最終的にスマホを手放すことを促すプラットフォームを受け入れるかどうかが、今後の注目が集まりそうだ。

forbes.com 原文

編集=上田裕資

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