米民泊大手Airbnb(エアビーアンドビー)の共同創業者であるジョー・ゲビアは先月、イーロン・マスクが率いる政府効率化省(DOGE)に参画したと報じられた。これを受け、同社の顧客やホストの間から非難の声が上がっている。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)紙は米国時間2月13日、3人のエアビーアンドビー共同創業者の内の1人であるゲビアが、DOGEに加わったと報じていた。
ゲビアは、28日のX(旧ツイッター)の投稿でこれが事実であることを認め、「私は、デザイナーとしての頭脳と起業家精神を政府の役職で役立てようと思っている。最初に取り組むのは、紙べースで行われている連邦職員の退職プロセスを迅速化することだ」と述べていた。
エアビーアンドビーのサイトには、NYTによる最初の報道以来、数百もの否定的なコメントが押し寄せ、ホストや顧客たちがプラットフォームの利用を中止すると書き込んでいる。
エアビーアンドビー広報担当者のクリストファー・ナルティは、「ジョーは、個人としてDOGEに参加している。彼の個人的な活動は当社の意見を反映するものではない」と、フォーブスに寄せた声明で述べている。
ゲビアは、エアビーアンドビーの創業ストーリーにおける重要人物の1人として知られている。彼は、2008年にルームメイトのブライアン・チェスキーとネイサン・ブレチャージクらと共に、安価な宿泊先を求める人々にサンフランシスコにある自宅のリビングルームを貸し出すことを思いつき、エアビーアンドビーを立ち上げた。
ゲビアは、同社の最高プロダクト責任者(CPO)などの役職を務めた後に、経営から離れ、2022年にテスラの取締役会に加わった。マスクの親しい友人だと報じられた彼は、現在もエアビーアンドビーの取締役を務めている。
フォーブスは、エアビーアンドビー株の7%を保有するゲビアの保有資産を86億ドル(約1兆2800億円)と試算している。