大谷翔平といえば、野球界で最も稼ぐスター選手であり、米国のメジャーリーグ（MLB）でベーブ・ルース以来の最高の選手と呼ばれていることを、誰もが思い浮かべるに違いない。
2023年にロサンゼルス・ドジャースと7億ドル（当時のレートで約1014億円）という記録的な契約を結んだ二刀流スターで指名打者の大谷は、それだけの価値が自分にあることを繰り返し証明してきた。2023年には日本代表チームの一員としてワールド・ベースボール・クラシック（WBC）で米国を破り優勝。2024年はドジャースのワールドシリーズ優勝に貢献、MLB史上初の1シーズン50本塁打50盗塁（50-50）を達成し、2年連続・自身3度目の最優秀選手（MVP）を受賞した。
二刀流のもう一刀、投手としては2023年に右ひじを手術した後、2年間の休養を経て今シーズン中に復帰する予定だ。だが、この熱狂的な人気者は野球界ではクルマ好き、いたずら好き、そして慈善家として知られている。
ドジャースの監督も大谷の「標的」に
大谷はおかしないたずら（もちろん、人を楽しませるような）を仕かけるのが好きで、最近その標的となったのは、他ならぬドジャースのデーブ・ロバーツ監督だった。ロバーツは大谷に「新車のポルシェが欲しい」と言っていた。記録破りの強打者は、チームの指揮官に、ロバーツ監督が保持する「ドジャースにおける日本生まれの選手による本塁打最多記録」を自分が破ったら、彼に新しいクルマをプレゼントすると約束した（元MLB選手のデーブ・ロバーツは沖縄県那覇市の生まれ）。
ロバーツ監督の要求は、大谷が2023年の末に、ドジャースのリリーフ・ピッチャーであるジョー・ケリー投手の妻アシュリーにポルシェ タイカンを贈ったことを受けてのものだ。このプレゼントは、当時、背番号17を付けていたケリーに、アシュリーがその番号を（ドジャーに入団する大谷に）譲るように働きかけてくれたことに対するお礼だった。
