投票資格を持つ記者(全米野球記者協会に10年以上所属する記者)たちの投票により、イチロー、CC・サバシア、ビリー・ワグナーの3人が新たに野球殿堂入りすることに決まった。
3人は、7月27日にニューヨーク州クーパーズタウンで開催される式典で、故ディック・アレン、デイブ・パーカーと共に表彰され、野球殿堂博物館にレリーフが飾られることになる。アレンとパーカーは2024年12月のウィンターミーティングで、1980年以前の時代を対象とする「クラシックベースボール時代」委員会の投票によって野球殿堂入りに選出された。

ワグナーが加わることは「確実」ではなかった。ワグナーは、候補から除外される前の(資格を得てから10年目までに殿堂入りに選ばれなければ、次回より候補から除外される)、彼にとって最後のチャンスで選出された。得票率は82.5%、つまり325票を獲得した。サバシアは資格(引退後5年以上が経過)を得てから1年目で選ばれた。86.8%にあたる342票を獲得した。
この古株のスカウト(筆者であるバーニー・プレスコフのこと)に言わせれば、今年の野球殿堂入りの投票で最もひどい間違いは、イチローが満場一致による選出にあと1票届かなかったことだ。
イチローは投票資格を持つ394人から393票を獲得。得票率は99.7%だった。野球殿堂入りの投票を行った記者の中で、1人だけイチローの名前を書かなかった人物がいるのだ。