ヘルスケア

2025.02.28 13:00

「海辺で休暇を過ごすと肌の調子が良い」 科学的にも根拠が

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冬を乗り切るのは決して楽なことではない。1年の半分近くが暗くて寒い地域に住んでいるなら、なおさらだろう。冬の気候は精神衛生に影響を与えるだけでなく、肌にとっても厳しく、乾燥やくすみが常態化する。乾癬(かんせん)やにきびなどの皮膚疾患があると、冬場に症状が悪化することもある。

冬季は特に南国への旅行が人気となるが、オーストラリアの旅行会社シーニッククルーズが行った調査によると、海辺での休暇は太陽の下でのんびりとくつろぐのに最適なだけでなく、肌の健康にも非常に良いことが示された。

調査によると、旅行者の41%が海辺での休暇後に肌の輝きが増したと報告し、32%が肌の柔軟性が向上したと感じ、25%は肌の保湿性が高まったと答えた。このように、海辺で休暇を過ごした旅行者が肌の調子が良くなったと感じる理由には科学的な根拠もある。

英国のスキンケアブランド、フェイスジャンキーを立ち上げたニコラ・ジョーンズは「ミネラルが豊富な海水に10分間漬かるだけで、肌は見違えるほど柔らかく滑らかになり、輝きが増す」と説明する。海水だけでなく、海辺の空気もマグネシウムやカリウム、ナトリウムといったミネラルが豊富で、肌の健康に役立つという。「沿岸地域の湿度の高い空気が肌に潤いを与えるため、休暇中に肌が柔らかくなり、顔色が明るくなったと感じる人が多いのだ」

今回の調査では、参加者の13%が湿疹や乾癬のような症状から解放されたことがわかった。このような慢性的な皮膚疾患は局所的な治療が難しいことを考えると、この数字の意味は大きい。

ジョーンズによると、海辺の空気や海水には、ある種の皮膚症状や皮膚疾患を和らげる効果がある。海水に含まれる塩には天然の防腐作用があり、肌を清潔にし、炎症を抑える効果があるためだ。湿疹や乾癬などの症状には、海水に含まれるミネラルが炎症を鎮め、治癒を促す。ただし、肌に塩分が残っていると乾燥するため、海水は洗い流した方が良い。にきびにも海水の抗菌作用が有効かもしれないが、傷口が開いている場合は、海水療法で自己治癒力を高めようとする前に医師の診断を仰ぐことが推奨される。実際、今回の調査では、参加者の35%が海辺で休暇を過ごした後ににきびや吹き出物が減ったことに気づいたと報告していた。

forbes.com 原文) 

翻訳・編集=安藤清香

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