恋愛と聞いて、どんなことを思い浮かべるだろうか。大胆なアピールや抑えきれない情熱、あるいは一目惚れといったものかもしれない。だが、専門誌ジャーナル・オブ・サイコロジーに2024年に掲載された研究論文には、そうしたものばかりが愛ではないことが示されている。
「相手に愛されている」と最も感じるパートナーの行動について調査したこの研究からは、参加者の回答から以下の3つの行動が明らかになった。いずれもパートナーとの関係に大きな影響を及ぼし得るが、見過ごされがちなものだ。
1. 相手のニーズに応える
愛されていると感じる最も重要なポイントの1つは、自分のニーズが「ポジティブな反応」で満たされることだ。相手が自分を気にかけ、正当に評価しサポートしてくれていると感じると、関係の質が向上することが別の研究結果で示されている。ポジティブな反応とは、あらゆる要求に応えることではなく、真の思いやりや愛情、サポートを示すことだ。
研究によると、愛されていると最も感じるのは、パートナーが以下の3つの方法でポジティブに接してくれるときだという。
・愛情を示す
愛情表現には数え切れないほどの方法があり、温かいハグから愛情のこもったテキストメッセージまでさまざまだ。大切なのは大げさな行為ではなく、「あなたのことを気にかけている」と伝わる、ささやかで一貫した振る舞いだ。たとえば、手をつないだり、褒めたり、会話中にアイコンタクトを取ったりといった簡単なことである。身体の触れ合いや相手を肯定する言葉、さらにはメモを残したり気の利いた贈り物をしたりといったちょっとしたサプライズも、愛情を表現する強力な方法となる。
・サポートする
パートナーをサポートするというのは、困難な時にそばにいるだけでなく、積極的に相手のウェルビーイング（心身の健康と幸福）に貢献することでもある。感情面でのサポートも然りだ。相手の自主性を尊重したり、励ましの言葉をかけたり、あるいは悩みを聞いたりすることなどが挙げられる。また、雑事を手伝ったり、用事を引き受けたり、求められた時にアドバイスをしたりといった具体的なサポートもある。
・自尊心を向上させる
愛されていると感じてもらう最も効果的な方法の1つは、相手が自分自身の価値を認識できるようにすることだ。これは単に褒めればいいということではない。褒めることももちろん効果的だが、それ以上に大切なのは、あなたが相手の存在を認識し、人となりをよく理解していると常に示してあげることだ。相手を優先する。相手の意見を尊重する。そして大小問わず相手が達成したことを認める。こうした肯定的な態度が相手の自尊心を育み、感情面でのあなたとの絆を深める。調査の参加者らは、「自分は内面も外見も美しいと絶えず思わせる」ような言動や、パートナーが「自身は望まないことでも、私の好きなことをしてくれる」と自尊心が高まると報告した。
