ミルズ知事とトランプが対立したのは、ホワイトハウスで行われた全米知事協会の会合でのことだった。トランプは、メイン州の高校の大会でトランスジェンダーの棒高跳びの選手が女子競技で1位になったと報じられたことを念頭に「メーン州の知事はここにいるか? あなたは大統領令に従うか?」と問いかけた。
これに対しミルズ知事は、「私は、州法と連邦法を遵守しています」と回答した。同知事のこのスタンスは、性自認に基づく差別を禁止するメイン州の人権法に即したものだ。
トランプが、これに対して「我々こそが連邦法だ。これに従わないのであれば、連邦資金を受け取れなくなるぞ」と述べたところ、ミルズ知事は「法廷で会いましょう」と応じた。トランプは、「それは楽しみだな。この裁判はごく簡単なものになるだろう」と返し、「知事を辞めた後の人生を楽しめ。もう選挙に出られる立場ではないしな」と言い放った(ミルズ知事は、3期目の知事に向けた出馬を認められていない)。
Heated exchange between President Trump and Gov. Janet Mills (D-ME) over executive order banning transgender women in sports
— CSPAN (@cspan) February 21, 2025
President Trump: "Are you not going to comply with that?"@GovJanetMills: "I'm complying with state and federal laws."
Trump: "We are the federal law.… pic.twitter.com/O7my5uN45W
「もし大統領がメイン州の子どもたちを、連邦資金の対象から一方的に排除しようとするのならば、私の政権と司法長官は、適切かつ必要な法的措置を講じる」とミルズ知事は述べている。