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北米

2025.02.25 12:30

トランプと民主党の知事、トランスジェンダー選手に関する大統領令をめぐり衝突

ドナルド・トランプ米大統領(Joe Raedle/Getty Images)

ドナルド・トランプ米大統領(Joe Raedle/Getty Images)

ドナルド・トランプ米大統領と米東部のメイン州のジャネット・ミルズ知事(民主党)は2月21日、トランスジェンダー選手の女子学生スポーツへの参加を禁止した大統領令を巡って対立した。トランプが、この大統領令に従わないのであればメイン州への連邦資金を停止すると脅したのに対し、ミルズ知事は「法廷で会いましょう」とやり返した。

ミルズ知事とトランプが対立したのは、ホワイトハウスで行われた全米知事協会の会合でのことだった。トランプは、メイン州の高校の大会でトランスジェンダーの棒高跳びの選手が女子競技で1位になったと報じられたことを念頭に「メーン州の知事はここにいるか? あなたは大統領令に従うか?」と問いかけた。

これに対しミルズ知事は、「私は、州法と連邦法を遵守しています」と回答した。同知事のこのスタンスは、性自認に基づく差別を禁止するメイン州の人権法に即したものだ。

トランプが、これに対して「我々こそが連邦法だ。これに従わないのであれば、連邦資金を受け取れなくなるぞ」と述べたところ、ミルズ知事は「法廷で会いましょう」と応じた。トランプは、「それは楽しみだな。この裁判はごく簡単なものになるだろう」と返し、「知事を辞めた後の人生を楽しめ。もう選挙に出られる立場ではないしな」と言い放った(ミルズ知事は、3期目の知事に向けた出馬を認められていない)。
ミルズ知事は、その後、「大統領の脅しには屈しない」との声明を発表し、メイン州のアーロン・フレイ司法長官も「トランプの警告は憂慮すべきものだ」と非難した。

「もし大統領がメイン州の子どもたちを、連邦資金の対象から一方的に排除しようとするのならば、私の政権と司法長官は、適切かつ必要な法的措置を講じる」とミルズ知事は述べている。
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編集=上田裕資

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