DCIの株価は、2月20日に約20%上昇して約6万7225ルピア(約620円)に達した。同社の株価は、東南アジアで最も活発なデータセンター市場の1つである、インドネシアにおける事業拡大への期待感から、過去7日間で約43%上昇した。
この株価の上昇によって、DCIの最大の株主である共同創業者のオットー・トト・スギリの保有資産は9億3900万ドル(約1410億円)増加して、31億ドル(約4660億円)に達したとフォーブスは推定している。また、他の2人の共同創業者の資産も合計約11億ドル(約1650億円)増加した。
時価総額が約98億ドル(約1兆4700億円)に達したDCIは、投資家の株式の購入をより容易にするために株式分割を検討しているとされている。
2011年に設立された同社は、総容量83メガワットのインドネシア最大のデータセンター事業者へと成長した。DCIは、昨年から36メガワットの追加容量の拠点を2025年上半期の完成を目指して建設中で、インドネシア初の容量100メガワットを超えるデータセンター事業者になろうとしている。
同社の施設の1つには、2023年12月に南ジャカルタで稼働を開始した18メガワットのデータセンターが含まれている。サリム・グループと共同で開発された11階建てのこの施設には、3万平方メートルの敷地内に4000のラックが設置されている。ビリオネアのアンソニー・サリムもDCIの株主だ。
DCIのスギリは、同社が引き続き事業拡大を進め、来年初頭までに総容量を128メガワットに引き上げる予定だと語った。DCIはまた、ジャカルタから約800キロ東に位置するスラバヤで9メガワットの施設を建設するために12兆ルピア(約110億円)を投資している。
アマゾンやグーグル、マイクロソフトなどのハイテク大手がインドネシアでのデジタル展開を拡大する中、DCIの事業も急成長しており、2023年の純利益は前年比40%増の5140億ルピア(約47億4000万円)を記録した。
DCIは、テナントの詳細を公表していないが、インドネシアでクラウドコンピューティングを提供する4社(アリババ、アマゾン、グーグル、マイクロソフト)のうちの3社が同社の顧客で、東南アジアの主要なEコマース企業もクライアントに含まれている。同社はさらに、インドネシアや東南アジア、米国の40社以上の通信企業および120社以上の金融サービス企業を顧客としている。
(forbes.com 原文)