実際の英語力は上がったのか
さて3週間を終え、筆者の英語力は上がったのか。期間が短すぎるため、残念ながらプログレステストは受けられなかったのだが、変化を感じたのは、授業での積極性だ。先生方も口を揃えていたのが、「日本人は “正しいかどうか”を気にしすぎる生徒が多い」こと。もちろん一括りにすることはできないが、つい間違いを恐れて発言を控えがちな傾向がある。典型的な日本人である筆者も、初めは発言するたびにドキドキしていたのだが、慣れてくると、「間違えてもいいや」と開き直って、思い浮かんだことを口にするようになっていった。重要だと感じたのは、勉強を継続する仕組みを作ることだ。3週間という期間は、自分に必要なスキルを今一度見定め、どのようなトレーニングが必要なのかを取捨選択し、習慣を築くのに最適だったと思う。一口に「英語を話せるようになりたい」といっても、大切なのは、「英語が話せる=どういう状態で、どのレベルまで必要なのか」「英語を使って何をしたいのか」をまず明確にすることではないだろうか。
思わぬ効果があったのが、健康的で規則正しい生活と、デジタルデトックスができたことだ。学内はアルコール持ち込み禁止のため、平日はお酒を飲まず、かつ勉強に集中するため日本語のSNSを控えていた。すると、心なしか体型もすっきりとし(食事が合わなかったせいもあるが)、平穏なマインドが保たれたのだ。
正直、語学を習得するだけなら、これだけインターネットやAIが発達している時代、海外に行かなくても良いのかもしれない。ただ、現地でしか味わえない空気を吸い、様々な国から来た学生と一緒に英語漬けの生活を送れたのは、何にも代えがたい経験となった。