1月29日(水):新月
日本時間午後21時36分に、天文ファンが1カ月のうちで最も待ち焦がれる瞬間が訪れる。新月である。月が地球と太陽のほぼ中間に位置し、夜空から月明かりが消えるため、天体観測にうってつけの一夜となるのだ。新月前後の1週間ほどは、ほぼ完璧な観測条件下で星空を楽しめる。新月から2、3日経つと、夕空に三日月がかかる。1月31日(金):極細の月が姿をあらわす
日没直後、西の地平線近くに極細の月を見つけられたらラッキーだ。まだ明るさを残した夕空なので、探すのは少し難しいかもしれない。双眼鏡があるとよいが、太陽が完全に沈むまでは使わないように気をつけてほしい。2月1日(土):細い月と土星が接近
宵の空で、ほっそりとした月が土星とランデブーする。月は前日より見つけやすいはずだ。1日の白昼には月が土星を隠す「土星食」が起こるが、機材がないと観察は難しい。2つの天体は、日没から約3時間後に一緒に地平線へと沈む。2月2日(日):三日月と金星が接近
明るさを増した三日月が、日没直後の西の空で今度は明るい金星「宵の明星」と並ぶ。月は、影の部分が地球上の海や氷冠に反射した太陽光に照らされてうっすら見える「地球照」を伴っているだろう。金星、土星と地球照を伴った三日月の共演は、少し距離が開くものの翌3日も楽しめる。今週の天文豆知識:グラウンドホッグデー
2月2日は、宵の空で月と惑星を観察するのに絶好の日であるだけでなく、北米では「グラウンドホッグデー」というお祭りが行われる。地リスの一種グラウンドホッグを使って春の到来を占う行事で、この日の天気が晴れていて冬眠から目覚めたグラウンドホッグが自分の影を見たら「冬があと6週間は続く」、曇り空で影が見えなければ「春は間近」とされる。
そのグラウンドホッグデーが、なぜ天体観測の記事に登場するのか不思議に思う読者もいるだろう。そのわけは、2月2日が12月の冬至と3月の春分のちょうど中間点にあたる「クロスクォーターデー」だからだ。クロスクォーターデーは年に4回あり、夏の訪れを祝う5月1日のメーデー、収穫を祝う8月1日のラマス、ケルト暦の大晦日に起源をもつ10月31日のハロウィーンがこれに当たる。いずれも天文に直接関係はないものの、地球が太陽の周りを1周する間の節目となる日である。
(forbes.com原文)



