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テクノロジー

2025.01.28 17:00

Windowsの暗号化機能に脆弱性、パスワード流出の可能性

Alberto Garcia Guillen / Shutterstock.com

Alberto Garcia Guillen / Shutterstock.com

近年、数十億単位のパスワード盗難がニュースとなり、マイクロソフトはすべてのユーザー向けに既存のセキュリティ対策を置き換えたい意向を示している。そんな中、セキュリティ専門家は、マイクロソフトのWindows BitLocker暗号化システムに影響を及ぼす脆弱性が、利用者のパスワードを含む機密データを暗号化されない状態で漏洩させる可能性があると警告している。安全を保つために押さえておくべきポイントと、今すぐ取るべき行動は以下のとおりだ。

マイクロソフトがWindows BitLockerのセキュリティ脆弱性を認める

米国時間1月14日に配布された最新のマイクロソフトによるPatch Tuesdayセキュリティ更新プログラムは、今月2つの理由で注目を集めた。1つは、攻撃者がすでに悪用しているWindowsのゼロデイ脆弱性が3件含まれていたこと、もう1つは、そのセキュリティアップデートにより修正された脆弱性が総数159件にも上ったことである。

その中に、あまりメディアの注目を浴びなかった脆弱性が1件あった。実はこれが厄介な問題で、Windows BitLockerがハイバネーション(休止状態)イメージをRAMに保存する仕組みの不備を突くことで、暗号化されていないデータが漏洩してしまう恐れがあるというものだ。ここではセキュリティ専門家2名の見解を踏まえ、この脆弱性の深刻さを探る。

マイクロソフトはCVE-2025-21210をWindows BitLockerの情報漏洩脆弱性と位置づけ、「暗号化されていないハイバネーションのイメージが平文で漏洩する可能性がある」と説明している。これは単に「あらゆる場所のWindowsユーザーが声なき悲鳴を上げている」というだけの話ではない。この分野を熟知するセキュリティのプロに直接聞くのが早いだろう。

セキュリティ専門家が語るBitLockerの脆弱性

マイクロソフトが「悪用される可能性が高い」と評価したCVE-2025-21210は、Windowsのフルディスク暗号化機能であるBitLockerを狙ったものだ。BitLockerは、物理的にデバイスを入手されてもオフラインで機密データを保護できるように設計されている。
次ページ > BitLockerの脆弱性を悪用するには、デバイスに物理的にアクセスするという前提はあるが……

翻訳=酒匂寛

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