ロシアもウクライナも小型ドローンを月にざっと10万機製造していて、それを無力化することは双方にとって喫緊の課題になっている。対策としては、ジャマー(電波妨害装置)を用いてドローンを地上に落とす、車両にスクリーンやネットを装着して、突っ込んでくるドローンを爆発する前に受け止める、地上の兵士が散弾銃でドローンを撃ち落とす、といったものがある。
ウクライナ側はさらに、ロシア軍のドローンをドローンで狙うケースも増えてきている。ウクライナ軍のドローンがロシア軍のドローンに空中で体当たりしたり、上からネットを発射したりしていることが映像で知られている。新たに考案された方式は最も驚くべきものかもしれない。アナリストのアンドルー・パーペチュアの言葉を引用すれば、「ウクライナのドローンは散弾銃を2丁装備している」のだ。
Ukraine's innovative shotgun drone intercepts Russian drones in flight. pic.twitter.com/AzNdhCwBCq
— UNITED24 Media (@United24media) December 29, 2024
この設計は理にかなっている。散弾銃の散弾は、たとえばライフル銃弾のような阻止力(ストッピングパワー)はない。しかし、ドローンは脆く、すばしっこい。散弾銃の弾は広く飛び散るので、命中率は高い。また、ドローンを仕留めるにはほんの数発の散弾でも十分かもしれない。