それによると、ぎっくり腰になった時期について、「冬」という回答が57.3%と6割近くに上った。「夏」が30.2%ともっとも少ないため、寒くて筋肉が収縮しがちで血流も悪くなる時期に腰への負担を掛けると起こりやすいようだ。

また、どういう状況でなったのかの問いには、「重いものを持った」が54.9%と半数超え。「立ち上がろうとした」が32.9%、「かがんだ」が26.3%と続いている。普段生活の何気ない動作で起こるため、普段からかなり気を使わないと発症するリスクが高くなる。
ぎっくり腰になって不便だと感じる動作としては、「座る・立ち上がる」の66%がトップ。「ベッドや布団から体を起こす」が61.9%、「下にあるものを拾う」が59.5%と続く。腰を大きく曲げたり伸ばしたりする動作がやはり辛いようだ。また、ぎっくり腰の痛みが続いた期間は「3日~5日未満」が26.8%でもっとも多く、1週間程度は覚悟したほうがよさそうだ。

では、ぎっくり腰になってどのような対処をしたか問うたところ、「すぐに安静にした」が56.1%でトップ。「病院やクリニックに行った」が37.7%、「湿布や冷却材で冷やした」が32.1%と続いている。また。回復するまでにリハビリやストレッチを行ったかの問には、「特に何もしなかった」が39.2%でダントツトップ。意外と病院へ行くより、とりあえず安静にして、湿布を貼って様子を見るという傾向にあるようだ。

再発予防のために何かしていることとして、「重いものを持ち上げる際に注意する」が40.2%でトップ。「定期的にストレッチをする」が33%、「正しい姿勢を意識する」が28.7%と続いている。そうした意識改革によって、ある程度効果を実感している人が多く、ぎっくり腰予防の参考になるだろう。

幸い筆者はぎっくり腰になったことはないが、腰に負担がかかる動作をするときは、多少意識するようにしている。30代から増加するようなので、年令を重ねている人は、腰にあまり負荷がかからないよう普段から注意しておこう。
出典:NLC野中腰痛クリニック「ぎっくり腰に関する調査」より