2024.12.25 17:00

年末年始の旅を「安全に楽しむ」ための6つの注意点、専門家が指摘

この年末年始、「旅の安全性」は従来と違ったものになるという(Shutterstock.com)

この年末年始、「旅の安全性」は従来と違ったものになるという(Shutterstock.com)

2023年の年末セールの時期、ニューヨークでは重窃盗事件が前年比1.5%増加したという。長年にわたって市内の地下鉄施設内に勤務する私服警官のチームを率いた元巡査部長のポール・グラッタンは、「小売店から奪った盗品をインターネットで転売する犯罪組織の増加も確認されている」と述べている。

専門家らによると、このホリデーシーズン、旅の安全性は特に関心を集めている話題だ。米保険会社Arch RoamRight(アーチ・ロームライト)のバイスプレジデント(マーケティング担当)、ティム・ドッジは、この年末年始は旅行者数が(新型コロナウイルスの)パンデミック発生前を上回ると予想されることから、「旅の安全性」は従来と違ったものになると予想している。

さらに、旅行保険会社World Travel Protectionのディレクター(南北アメリカ地域セキュリティー担当)、フランク・ハリソンは、「旅行者たちの安全を巡る環境は、さらに複雑化している」と話す。

これまでと異なる状況をもたらす要因には、天候の予測が一層難しくなっていること、社会不安が高まっていること、信仰に基づく暴力の増加や過激主義の拡大がみられることなど、複数あるという。

こうした状況において、私たちが講じるべき対策にはどのようなものがあるのだろうか──?

1. 常に状況を確認する

安全に関するリスクを最低限に抑える方法は、少し調べてみただけでも容易に見つけることができるだろう。特に海外旅行の場合は、事前のリサーチが重要だ。

総合旅行会社ALTOUR(アルツアー)の最高リスク・セキュリティ管理責任者のジョン・ローズは、「特定の地域については、政治不安や安全上の脅威の高まりに注意する必要がある」と警告する。

「安全に関する情報を確認し、旅先で急に何かが変更されたり、制限されたりすることにも備えておく必要がある」という。

2. 天候への注意を怠らない

年末年始の時期、北半球は特に天候の予測が難しい。経費精算システムのSAPコンカーのバイスプレジデント、ジェン・モイーズは、「嵐の規模や発生のタイミングがますます予測不可能になっています。そのため、旅行者はあらゆる事態に備えておくこと、天気予報に注意しておくことが必要です」と述べている。

3. 持ち物をすべて把握しておく

米保険会社インターナショナル・シチズンズ・インシュアランスのCEO、ジョー・クロニンは、貴重品を守ることに関して、講じるべき重要な対策を忘れている人が多いと指摘する。

推奨されるのは、バッグに入れたすべてのもののリストを作っておくことだ。

「荷物の中に高価な贈り物を入れている場合などには、さらに重要なことです。スーツケースを紛失した場合でも、中に何を入れていたか、すべて把握できていることになります」

また、スーツケースに入れるすべてのものを並べ、写真を撮っておくことも勧めている。保険金を請求することになったときに、役立つためだ。
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編集=木内涼子

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