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2024.12.13 09:00

なぜティム・クックは当時「潰れそうなアップル」に入社したのか?

アップルのティム・クックCEO(DFree / Shutterstock.com)

また、クックは1997年にアップルへ入社した当時を振り返った。当時のアップルは破産寸前と見なされていたという。デル・コンピュータのCEOであるマイケル・デルは、「アップルを畳んで株主に資金を返すべきだ」と公言していた。 「彼が他の業界人と違っていたのは、みながそう考えていた中で、それを公に口にしたことでした」とクックは語った。 それでも彼がアップルに惹かれたのは、「スティーブ・ジョブズの目には特別な輝きがあり、周囲が右に向かう中で、彼だけが左に向かおうとしていたからです」と、その理由を明かした。

アップルのAI「Apple Intelligence」について問われると、クックは 「実は本日、iOS 18.2をリリースしますが、ぜひ早めにアップデートしていただきたいのです。そこにはApple Intelligenceに関わる多彩な機能が含まれています。たとえば写真の補正や文章作成ツール、そしてChatGPTとの連携などです。多くの機能が詰まっていますが、優れている点は、これらが皆さんが日常使うアプリにシームレスに統合されていることです」と述べた。

さらにクックは続けた。 「それにプライバシーにも配慮しています。処理は端末上あるいはプライベートなクラウドで行うという、非常に珍しい手法をとっています。今後さらに機能は増え、ますます良くなっていきます。人工知能は水平的なテクノロジーで、いずれ生活のあらゆる面に行き渡るでしょう。まるで個人アシスタントのように、時間のかかる事前準備を肩代わりしてくれることで、皆さんは好奇心を追求し、創造し、自分の情熱を深めるための時間をより多く持てるようになるのです」

クックがかつて出会った開発者の1人が「常にイテレーション(継続的な改善)を続ける必要性」を語っていたという話を受けて、筆者がクックにアップルも同様かと尋ねると、彼は「その通りです。何もかも完璧などということはありません。常に改良の余地があり、人々からのフィードバックを宝石のように大切に扱い、時間とともに自分たちの技術を磨き上げていくことが重要なのです」と答えた。
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翻訳=酒匂寛

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