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2024.12.03 10:00

【米国株ウォッチ】年初来50%高のeBay、この好調は来年も続くか?

同社の収益性を見ると、営業利益率は2022年の24%から現在は21.3%へと低下した。また、収益と営業利益率の低下により、調整後の純利益も2022年の27億ドル(約4100億円)から2023年には23億ドル(約3500億円)へと減少している。しかし、自社株買いによって発行済み株式数が減少したことにより、EPS(1株あたりの純利益)は同期間で4.02ドルから4.24ドルへと増加した。

今後の行方

eBay株は今年、市場全体をアウトパフォームしているものの、ここ数年におけるeBay株の年間リターンはS&P500種株価指数よりも不安定である。eBayの年間リターンは、2021年に34%、2022年にマイナス36%、2023年に8%だった。

私たちは、現在のeBayの株価は十分に評価された水準だと考えている。現在の水準では、2025年度における予想利益(5.21ドル)をベースにしたeBay株のPERは約12倍となっており、これは過去5年間の平均である11倍と比べても遜色ない。

さらに、投資家はリスクも考慮する必要がある。関税の増加、政権の交代による移民政策の変化、税率の低下などさまざまな要因があるなか、米連邦準備制度理事会(FRB)が今後数カ月の間にインフレの急騰に対抗するのは難しいだろう。また、インフレ率の上昇によりFRBが利下げを一時停止するようなことがあれば、消費者心理に良い影響を与えず、eBay株のパフォーマンスにも悪影響を及ぼす可能性もある。

forbes.com原文

翻訳=江津拓哉

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